タイトル |
カラタチを台木にしたカンキツ樹の主幹基部体積含水率は他の台木より高い |
担当機関 |
(独)農業・生物系特定産業技術研究機構 近畿中国四国農業研究センター |
研究期間 |
1989~2005 |
研究担当者 |
村松 昇
瀧下文孝
内田 誠
平岡潔志
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発行年度 |
2005 |
要約 |
普通系カラタチを台木にしたカンキツ樹の主幹基部の体積含水率は、シイクワシャーやユズ、「ヒリュウ」を台木にした樹より高い。
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背景・ねらい |
一般に台木に穂木を接いだ苗を植える果樹では、台木と穂木の間の養水分の通導性が穂木や果実の成育に影響を与える。そこで、台木品種の異なるカンキツ樹の穂木主幹基部と台木根幹部の体積含水率を携帯型TDR(Time Domain Reflectometry)水分計で計測し、台木品種が穂木の体積含水率に与える影響を明らかにする。
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成果の内容・特徴 |
- 水田転換平坦園に栽培した台木品種の異なる9年生「はるみ」、10年生「天草」、19年生「青島温州」の穂木主幹基部と台木根幹部にセンサー用のロッドとしてステンレス製の釘を打ち、携帯型TDR水分計(藤原製作所F35-7250、ロッド長10cm)のロッドを釘に接触させて計測する。予め作成した検量線を用いて、計測値から体積含水率を算出する。
- 普通系カラタチを台木にした「はるみ」の主幹基部体積含水率は、3月から12月の間、台木よりやや高いが、シイクワシャーを台木にした樹では台木より1∼2%、ユズを台木にした樹では台木より2∼3%低い(図1)。
- 普通系カラタチを台木にした「はるみ」の主幹基部体積含水率は、3月から12月の間、シイクワシャーを台木にした樹より1.5∼3.9%、ユズを台木にした樹より0.5∼1.0%高い(表1)。
- 普通系カラタチを台木にした「天草」の主幹基部体積含水率は、シイクワシャーや「ヒリュウ」を台木にした樹より高いか同程度である(表2)。
- 「ヒリュウ」を台木にした「青島温州」の主幹基部体積含水率は、9月から12月に他のカラタチ系統を台木にした樹と同程度か低い(表3)。
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成果の活用面・留意点 |
- TDR水分計による穂木の体積含水率の計測により、園地条件や穂木品種に適した成育をする台木を選抜することが期待できる。
- 今回、主幹の体積含水率を測定した方法は、苗木のような細い枝の計測には使えないため、TDR水分計を使って細い枝の体積含水率を計測する方法を開発する必要がある。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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カテゴリ |
水田
台木
品種
ゆず
その他のかんきつ
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