高知ナス新系統「ナス高育交2号」

タイトル 高知ナス新系統「ナス高育交2号」
担当機関 高知農技セ
研究期間 2003~2006
研究担当者 岡田昌久
橋本和泉
小松秀雄
松本満夫
石井敬子
発行年度 2005
要約 国産ナス品種を素材として、葯培養により高知ナスF1系統「ナス高育交2号」を育成した。促成栽培において、「ナス高育交2号」は80~100gの果実を収穫でき、良好な果実品質と多収性を示す。
キーワード ナス、促成栽培、葯培養、品種育成、ナス高育交2号
背景・ねらい 高知県のハウス促成ナスは高知ナスと呼ばれ、本県の最重要園芸品目の一つであるが、市場からは果実のボリューム感不足や青べた果が多いことが指摘され、近年評価が低下してきている。そこで、「千両」や現行品種の「竜馬」を素材とし、葯培養手法を用いて本県独自の新品種を育成する。育種目標は、ボリューム感のある80~100gの果実での収穫に適し、現行品種「竜馬」と同等以上のA品収量を持つ品種とする。
成果の内容・特徴
  1. 「ナス高育交2号」は、「竜馬」および「千両」の葯培養により得られた固定系統のうち、竜馬ac-13と千両 ac-9の交配により育成されたF1系統である(図1)。
  2. 「竜馬」と同等以上の収量性を示し、A品果率は高い(表1、2)。
  3. 果実肩部が太く果実にボリューム感があり、80~100gでの収穫に適する(図1、表1、3)。
  4. 果皮の張りや光沢に優れ、青べた果の発生が「竜馬」より少ないなど、果実の外観品質が高い(図1、表3)。なお、果肉が緻密で柔らかく、「竜馬」より浅漬け加工適性は高い。
  5. 側枝の発生は「竜馬」ほど多くないため、過繁茂になりにくい(表3)。
成果の活用面・留意点
  1. 低温での収量性が劣るため、無加温促成栽培には適さない。
  2. 草勢の低下による収量・品質の低下が大きいため、かん水、施肥等の栽培管理を徹底する。特に栽培初期には適宜かん水を行い、草勢維持に努める。
  3. 適用範囲は、高知県内加温促成ナス産地とする。
  4. 2005年8月に本系統を品種登録申請した。
図表1 220058-1.jpg
図表2 220058-2.jpg
図表3 220058-3.jpg
図表4 220058-4.jpg
カテゴリ 育種 加工適性 栽培技術 新品種 施肥 多収性 なす 品種

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