タイトル |
ピーマン新品種「トサミドリ2号」 |
担当機関 |
高知農技セ |
研究期間 |
2001~2003 |
研究担当者 |
細美祐子
松本満夫
新田益男
澤田博正
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発行年度 |
2005 |
要約 |
PMMoV(P1,2)抵抗性L3遺伝子をホモ接合で導入したF1品種「トサミドリ2号」を育成した。花粉親の作出に葯培養を利用したF1品種「トサミドリ2号」は、高い収量性と良好な果実形質を示す。
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キーワード |
ピーマン、PMMoV(P1,2)抵抗性、促成栽培、トサミドリ2号
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背景・ねらい |
高知県の主要園芸品目であるピーマンでは、PMMoV(P1,2)によるモザイク病の多発が大きな問題となっており、同病に抵抗性をもつ高品質・多収性品種の育成が求められている。そこで、先に育成された抵抗性をもつ子房親に加えて、花粉親へも抵抗性遺伝子を導入することでPMMoV(P1,2)抵抗性の強化と安定化を図るとともに、果実形質を一層向上させた促成栽培に適するF1品種を育成する。
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成果の内容・特徴 |
- 「トサミドリ2号」はPMMoV抵抗性「95S-1-4」を子房親に、ベル型系統「MK18-3-1」とPMMoV抵抗性「Delgado」とを交配し、その自殖後代の葯培養系統から育成した「No.1ac4」を花粉親としたF1品種である(図1)。
- 促成栽培条件において、以下の特性を示す。
1) トバモウイルス抵抗性遺伝子L3をホモに有し、PMMoV(P1,2)に対して抵抗性を示す。 2) 第1分枝の角度はやや広く、葉の大きさはやや大きい。果面の光沢はやや強く、揃いはやや良、しわはやや少ない。果色はやや淡緑である(表1)。 3) A品収量は「みはた2号」に比べ多く、「トサヒメR」と同等である。L品率は「トサヒメR」並である(表2)。
- 南国市、土佐市で行った2ヵ年間の現地試験(促成栽培)においても「トサミドリ2号」 は高い収量および品質を示す(表3)。
成果の活用面・留意点 |
- トバモウイルス汚染圃場では感受性品種との混植は避ける。
- 最低気温28℃以上の栽培では、抵抗性反応が即時に出ず、後になってえそ症状を起こすことがある。
- 適応範囲は高知県内とする。粘質土壌での評価が高いことから、粘質土壌の圃場で の導入が期待できる。
- 2005年8月に「トサミドリ2号」と命名し品種登録申請を行った。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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カテゴリ |
栽培条件
新品種
多収性
抵抗性
抵抗性遺伝子
ピーマン
品種
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