タイトル |
トルコギキョウのロゼット化防止に有効な種子低温処理後の育苗夜温 |
担当機関 |
広島農技セ |
研究期間 |
2004~2006 |
研究担当者 |
福島啓吾
勝谷範敏
今村 仁(九州沖縄農研)
竹崎あかね(近中四農研)
南 昌義(三晶株式会社)
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発行年度 |
2005 |
要約 |
トルコギキョウのロゼット化は、種子低温処理を行い、夜温25℃以下で育苗することによりほぼ防止することができる。
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キーワード |
トルコギキョウ、種子低温処理、育苗夜温
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背景・ねらい |
トルコギキョウの吸水種子の低温処理(以下、種子低温処理)は、低コストでロゼット化を防止できる有効な方法である。しかし、種子低温処理を行っても、その後の育苗夜度が高いとロゼット化する。そこで、種子低温処理後の育苗中に遭遇する夜温の違いがロゼット化に及ぼす影響を明らかにする。
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成果の内容・特徴 |
- ロゼット株率は、種子低温処理を行うことにより無処理に比べて著しく低下し、育苗温度がなりゆきの温度(平均最高気温34℃、平均最低気温24℃)、36/28℃(昼温7~19時/夜温19~7時)、36/25℃および36/22℃では、ほとんどロゼット株が発生しない(図1)。
- 高所ロゼット株率と未開花株率は、種子低温処理後の育苗温度が36/28℃、36/25℃および36/22℃では夜温が高いほど高くなる。
- 種子低温処理区の到花日数は、育苗温度が最も高い36/31℃で最も多くなり、36/22℃で最も少なくなる(表1)。
- 夜温が高い区ほど切り花長は短くなり、第1花節位は高くなる。切り花重と有効小花数には育苗温度による有意な差はない。
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成果の活用面・留意点 |
- 種子低温処理は、水中に浸漬した種子を10℃の暗黒条件で5週間処理する。
- 8月下旬定植作型(12月開花)で検討し、定植60日後に草丈5cm以下をロゼット株、翌年の3月31日までに節間伸長の停止が見られた株を高所ロゼット株および4輪開花しなかった株を未開花株として判断した結果である。
- 冷房育苗や夜冷育苗を行う場合でも種子低温処理を併用することで夜温を従来の15~18℃程度から22℃まで上げてもロゼット化させることなく切り花生産が可能になる。
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図表1 |
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図表2 |
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カテゴリ |
育苗
栽培技術
低コスト
トルコギキョウ
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