パンジー用土の理化学性と生育について

タイトル パンジー用土の理化学性と生育について
担当機関 鳥取園試
研究期間 2003~2004
研究担当者 岸本真幸
鷹見敏彦
発行年度 2005
要約 優良なパンジーが生産できた用土の三相分布は、pF1.5で固相:液相:気相=20:35:45であった。気相率が低い場合には、もみ殻の5%加用で気相率を5~10%高めることができる。肥料混和後、30℃以上の高温下で保存すると、一時的な高EC障害を招く。
キーワード パンジー、理化学性、もみ殻、高EC
背景・ねらい パンジーは本県花壇苗の主力品目だが、高ECによる生育不良や過湿による発根障害など、用土に関するトラブルが毎年多発する。そこで、良品生産のための基礎資料を得るため、県内生産者の鉢上げ用土を集めて、パンジー用土の理化学性について調査する。また、基肥として多く使用される被覆燐硝安加里(商品名:ロング424-100)肥効を調査し、適正管理の資とする。
成果の内容・特徴
  1. パンジー用土の目標三相分布は、pF1.5の液相が35%、気相が45%程度、pF2.7の液相が25%、気相が55%程度とする。
  2. 液相率が高く、気相率が低い用土は根傷みを生じやすいことから、対策としてもみ殻を5%混合すると、気相率が5~10%増加する(図1)。
  3. 地上部、地下部とも旺盛に生育し、要素障害が見られない用土の化学性から、各要素 の上限および下限を決定した(表1)。
  4. ECが上限を越え、定植直後の気温が30℃を上回る日が1週間程度続くと、発根不良を誘発し、株張りが著しく劣った(図2)。
  5. 基肥に被覆燐硝安加里を用い、ハウス内などの高温となる場所に1ヶ月以上保管するとECが極端に高まる(図3)。したがって、肥料混和後の用土は涼しい日陰に保管したり、遮熱シートで被覆するなど、保管場所や保管方法に留意する。
成果の活用面・留意点
  1. 結果は、2003年(34用土)、2004年(24用土)の調査による。
  2. 播種は7月下旬~8月中旬。育苗は288穴のセルトレイ。品種はLRアリルエローによる。
図表1 220170-1.jpg
図表2 220170-2.jpg
図表3 220170-3.jpg
図表4 220170-4.jpg
カテゴリ 肥料 育苗 栽培技術 播種 パンジー 品種

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