モモ赤肉症の発生程度(赤肉程度)を示す簡易指標の作成と発生樹の特徴

タイトル モモ赤肉症の発生程度(赤肉程度)を示す簡易指標の作成と発生樹の特徴
担当機関 岡山農総セ
研究期間 2003~2003
研究担当者 藤井雄一郎
金沢 淳(岡山県東備農改セ)
笹辺幸男
各務裕史
発行年度 2005
要約 赤肉症は本来着色しない果肉が赤く着色する果肉障害である。そこで、赤肉程度に応じて4区分した簡易な指標を作成した。その指標に基づいて調査すると、赤肉症果は収穫後半から増加し、収穫後にも発生する。樹冠の上部と下部では下部での発生が多い。
キーワード モモ、赤肉症、果肉障害、指標
背景・ねらい 岡山県のモモは果皮着色、果肉内着色とも少ない「白いモモ」として高付加価値を得ている。しかし、平成10年頃から本来、果肉内着色が無い品種の果肉が赤く着色する症状(赤肉症)が確認され、平成14、15年に多発した際は、果肉の着色だけでなく、肉質、食味および香気が劣ったことから大きな問題となった。そこで、発生要因の究明に取り組むために、まず、赤肉程度を比較できる簡易な指標を作成するとともに、その指標を用いて赤肉症果の特徴を把握する。
成果の内容・特徴
  1. 赤肉程度は果肉の中にわずかに発生する場合から果肉全体が赤く呈色するものまで連続しているため、赤肉症の程度を4区分して指標を作成した(図1)。
  2. この指標をもとに赤肉程度「1」以上の果実を赤肉症果とし、発生樹の特徴を調査した結果、赤肉症が発生する樹は毎年発生し、成熟時から赤肉症が現れ始め、収穫期の後半に発生が多い(図2)。
  3. 赤肉症発生樹の果実は収穫時には健全に見えても、室温下で放置すると時間の経過とともに発生が増加し(図3)、赤肉程度も進行する。
  4. 赤肉症果の発生率は樹冠上部より下部の方が高い(表1)。 赤肉程度と糖度、果実重との間に明らかな関係は認められない。園地、樹勢、台木、品種、樹齢および世代間に明瞭な違いが認められない(データ省略)。
成果の活用面・留意点
  1. 4区分した赤肉程度のうち、「2」以上のものは出荷に適さない。
  2. 収穫期後半に発生が多いため、収穫後半の選果は丁寧に行う。
図表1 220189-1.jpg
図表2 220189-2.jpg
図表3 220189-3.jpg
図表4 220189-4.jpg
カテゴリ 果肉障害 高付加価値 出荷調整 台木 品種 もも 良食味

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