京都府産荒茶における遊離アミノ酸含有率と窒素施用量・製茶品質との関係

タイトル 京都府産荒茶における遊離アミノ酸含有率と窒素施用量・製茶品質との関係
担当機関 京都茶研
研究期間 2003~2005
研究担当者 矢野早希子
上田真也
神田真帆
木下和二
原田和也
大串卓史
上辻久利
発行年度 2005
要約 京都府産の一番茶期における荒茶中遊離アミノ酸含有率と製茶品質には相関がみられるが、遊離アミノ酸含有率と窒素施用量との間には相関がみられない。
キーワード 遊離アミノ酸含有率、荒茶、窒素施用量
背景・ねらい 製茶品質と相関が高いとされる遊離アミノ酸含有率(以下アミノ酸という)を増加させるためには、多くの窒素施用量が必要であるという考えがあり、それが茶園に対する窒素施用量の多肥傾向につながっている。しかし、京都府産荒茶のアミノ酸の分布や、製茶品質との関係は明らかではない。そこで、アミノ酸と品質の関連を茶種ごとに解明し、さらに現地の窒素施用量との関連を検討する。
成果の内容・特徴
  1. アミノ酸の分布を茶種ごとにみると、煎茶で1.8~6.3%、平均値は3.3%。かぶせ茶で2.8~5.2%、平均値は3.7%。手摘みの玉露で3.7~8.7%、平均値は6.3%。はさみ摘み玉露で2.9~6.7%、平均値は4.0%。手摘みてん茶で4.5~8.2%、平均6.2%。はさみ摘みてん茶で、2.7~6.8%、平均値は4.1%である(図1)。
  2. 荒茶中のアミノ酸と求評会審査得点の合計点を比較すると、アミノ酸の多いものが審査得点も高い傾向にある(図2)。また、各茶種のアミノ酸と、審査得点や取引価格を比較すると、手摘み玉露以外の茶種でアミノ酸と審査得点、取引価格の間に相関がみられる(表1)。
  3. いずれの茶種も、アミノ酸と窒素施用量との間には関連がみられない(表2)。
  4. 以上のことから、製茶品質の向上には、施肥量のみではなく、施肥時期や方法、その他の栽培管理などを工夫する必要がある。
成果の活用面・留意点
  1. 本成果はJA共販茶求評会に出品された煎茶(164点)、かぶせ茶(50点)、玉露(手摘み27点、はさみ摘み36点)及びてん茶(手摘み62点、はさみ摘み99点)を対象としたものである。
  2. 施肥量の調査は、郵送によるアンケートで行い、有効回答数は煎茶で44、かぶせ茶で16、玉露で9、てん茶で15である。
図表1 220223-1.jpg
図表2 220223-2.jpg
図表3 220223-3.jpg
図表4 220223-4.jpg
カテゴリ 栽培技術 施肥 てん茶

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