在来「毛馬」キュウリの苦み果発現に及ぼす接ぎ木、肥料の影響

タイトル 在来「毛馬」キュウリの苦み果発現に及ぼす接ぎ木、肥料の影響
担当機関 大阪食とみどり技セ
研究期間 2004~2006
研究担当者 森下正博
山崎基嘉
磯部武志
内藤重之
中村 隆
発行年度 2006
要約 在来「毛馬」キュウリの果実の苦み発現は、果梗部に近い果実上部が中部、下部に比べ強く、果皮や肉部に発現する場合がある。苦みには系統間差があり、「新土佐」への接ぎ木で軽減されるが、化成肥料と 有機質肥料間には差がない。
キーワード キュウリ、毛馬、果実の苦み、接ぎ木
背景・ねらい 「毛馬」キュウリは苦み果の発生が多いが歯切れのよいことから、糟漬けに適した品種である。果実の 苦みは長期の漬け物加工の段階で低下し、食味は問題とならない。しかし、伝統野菜として復活した現在では、 主にキュウリが生食として利用されることから、青果として生産・流通するためには、苦み果の発生が問題で ある。そこで、軽減対策技術を開発するために、苦み果の発現に及ぼす接ぎ木や肥料などの影響について 検討する。
成果の内容・特徴
  1. 「毛馬」キュウリ果実の苦み発現は、果梗部に近い果実上部が中部、下部に比べ強い。苦みは皮だけでなく果肉部にも発現する場合がある。苦みは「新土佐」への接ぎ木で軽減される傾向がある (表1、2)。
  2. 苦みが強いとされている系統と普通系統間で差はあるが、苦み発現は肥料の違いによる差は 見られない(表3)。
  3. 果実糖度はBrixで2.7~3.8と変動するが、肥料や品種間では一定の傾向はない (表1、2、 3)。
  4. 果実陥入応力(固さ)は「ときわ」に比べ毛馬の方は高いが、肥料間には差がない (表2)。
成果の活用面・留意点
    市販の品種には苦みを発現するものは少ないが、南支系の在来品種にあっては苦みを発現する品種もあり、 毛馬で苦みに系統間差がみられたことから育種に活用できる。しかし、その苦みの発現程度は環境要因で 変動しやすい形質である点に留意する。
図表1 220265-1.jpg
図表2 220265-2.jpg
図表3 220265-3.jpg
カテゴリ 土づくり 肥料 育種 加工 きゅうり 接ぎ木 伝統野菜 品種 良食味

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