タイトル |
ナス促成栽培における日中の加温による稔性花粉重の増加効果 |
担当機関 |
岡山農総セ農試 |
研究期間 |
2003~2007 |
研究担当者 |
飛川光治
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発行年度 |
2007 |
要約 |
ナス促成栽培において12~2月の日中9時間の加温によって昼温を最低25℃に保つと、稔性花粉重が増加し、正常果収量も増加する。また、加温時間を正午前後の3時間のみとしても、同様の稔性花粉重増加効果がある。
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キーワード |
ナス、日中加温、稔性花粉、収量
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背景・ねらい |
花粉媒介昆虫を利用したナスの促成栽培において栽培温度と稔性花粉重の関係を知ることは、冬期の安定生産上重要と考えられるが、最低夜温に関する報告以外は見あたらない。そこで、日中の加温によって最低昼温が稔性花粉重に及ぼす影響について検討する。
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成果の内容・特徴 |
- 冬期の日中に9時間加温し、最低昼温25℃で栽培すると、21℃、18℃および15℃で栽培した場合に比べて、1葯当たり花粉重は増加しないものの発芽率が高まり、稔性花粉重及び正常果収量は増加し、形状不良果率は低下する(表1、2)。
- 25℃で加温する時間を正午前後の3時間のみと短くしても、日中に9時間加温した場合と同程度に花粉の発芽率が高まり、稔性花粉重は増加する。一方、最低昼温を25℃で栽培しても最低夜温を低くしたり、単に換気温度を高くしただけでは、花粉重が減少し、稔性花粉重も減少する(表3)。
- 25℃で加温する時間を正午前後の3時間のみと短くした場合の正常果収量及び形状不良果率は、日中9時間加温した場合に比べてやや劣るものの、対照に比べて改善される(表4)。
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成果の活用面・留意点 |
- 日中加温により草勢が弱まる傾向があるので、草勢の弱い時には日中加温を行わない。
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図表1 |
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カテゴリ |
なす
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