ロックウール代替固化培地を用いたバラの養液循環式栽培

タイトル ロックウール代替固化培地を用いたバラの養液循環式栽培
担当機関 広島総技研
研究期間 2005~2007
研究担当者 梶原真二
延安弘行
谷本玉香
発行年度 2007
要約 バラの養液循環式栽培において、粒状バーミキュライトやコイア繊維を熱融着性繊維を用いて固化させた培地での発根率や切り花収量および品質は、ロックウールマットと同等以上である。
キーワード バラ、代替固化培地、熱融着性繊維、養液循環式栽培
背景・ねらい バラの養液栽培では、植え替え時に大量の使用済みロックウールマットが廃棄されている。そこで、再利用が可能な素材を熱融着性繊維で固化させた培地を用いたバラの養液循環式栽培技術を開発する。
成果の内容・特徴
  1. 固化培地は、素材にバーミキュライト(粒径6~7mm)、パーライト(粒径2.5mm)およびココヤシの繊維であるコイア(繊維長5~10mm)を用いる。挿し木用固化培地の大きさは、1辺が5cmの立方体でロックウールキューブと同じ大きさである(図1、左)。定植用の固化培地の大きさは、縦40.5cm×横20.0cm×厚さ7.5cmで、縦長のみロックウールマットの1/2である(図1、右)。
  2. 挿し木用固化培地における発根までの日数は、ロックウールと比較してバーミキュライトでわずかに早いが、コイアではやや遅い(表1)。しかし、発根率はパーライトを除いて差がない。
  3. 切り花収量は、ロックウールと比較して、バーミキュライトおよびコイアで多く、パーライトでは著しく少ない(表2)。
  4. 切り花長、切り花重および節数は、培地間で差がない。
  5. 混合給液のpHは、ロックウールが他の培地と比較してやや高い(表3)。ECは、コイアが他の培地と比較してやや高い。NH4-NおよびClを除く無機成分濃度は、コイアが他の培地と比較してやや高い。
成果の活用面・留意点
  1. 本結果は、品種「ローテローゼ」の挿し木苗を用いて、ハイラック仕立て法で栽培し、散水方式で培養液を施与した結果である。
  2. 培養液には愛知園試バラ処方冬用(pH;5.7、EC;1.6dS・m-1)を用い、排液と等量で混合して施与する。ただし、混合給液のECが4.0dS・m-1を超えた場合には、水と排液のみを施与する。
  3. 排液率を、夏期は40%、秋期および春期は30%、冬期は20%に設定する。
  4. 固化培地の価格は、ロックウールマットと比較して、コイアで同程度、バーミキュライトでやや高い。また、使用済みの固化培地は、製造業者が回収し、再利用する。
図表1 220419-1.jpg
カテゴリ 栽培技術 挿し木 ばら 品種 養液栽培

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