ナシ「ゴールド二十世紀」高糖度果実安定生産のための短果枝せん除程度

タイトル ナシ「ゴールド二十世紀」高糖度果実安定生産のための短果枝せん除程度
担当機関 鳥取園試
研究期間 2004~2008
研究担当者 池田隆政
吉田 亮
発行年度 2007
要約 糖度11度以上の「ゴールド二十世紀」の果実を安定して生産するためには、葉果比30以上が必要である。冬期剪定において結果枝1mあたり12の短果枝を残し、8果を着果させることで葉果比30以上が確保できる。着果させない花芽は剪定時に手でかき取っておくことで、葉枚数を確保しながら摘果労力の増加を抑えることが出来る。
キーワード ゴールド二十世紀、葉果比、糖度
背景・ねらい 「ゴールド二十世紀」は、鳥取県内における二十世紀系品種の4割を占める程になったが、若木の「ゴールド二十世紀」は、老木の「二十世紀」に比べて糖度が低い傾向があり、問題となっている。そこで、「ゴールド二十世紀」の高糖度果実の安定生産技術確立に向け、葉果比と糖度の関係を調査し、その成果を元に高糖度果実生産に適した剪定方法を検討する。
成果の内容・特徴
  1. 新梢停止後における葉果比が30未満では糖度のバラツキが大きく、鳥取県の二十世紀ナシの収穫基準である糖度10.5度に達しない果実も見られる。葉果比30以上でほぼ糖度11度以上になり、葉果比50以上で効果は平衡化する(図1)。
  2. 結果枝1mあたり8果 (鳥取県の着果基準)を維持しつつ葉果比30以上を確保するためには冬期剪定時に結果枝1mあたり12以上の短果枝を残す必要がある(表2)。
  3. 短果枝を多く残すことで摘果時間が増加するのを防ぐため、着果させない花芽は、剪定時に手でかき取っておく(図表中は除芽と表記)ことにより、摘果の労力を増やすことなく一定の葉数を確保できる(表2、図2)。
  4. 短果枝を16芽/m以上残した場合は、花芽のかき取りを行っていても摘果作業が行いにくく、作業時間が増加する(図2)。
成果の活用面・留意点
  1. 本試験結果は、ほぼ同一形態(同年齢、新梢葉の割合約2割)の落ち着いた側枝で側枝間隔が40cm以上ある条件下で検討した結果である。葉果比30以上を確保しても、新梢葉が多い場合や、側枝密度が高い場合などは、低糖度となる場合もある。
図表1 220423-1.jpg
カテゴリ 日本なし 品種

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