タイトル |
ナシ短果枝のジベレリンペースト剤塗布による新梢伸長促進 |
担当機関 |
岡山農総セ |
研究期間 |
2004~2006 |
研究担当者 |
藤井雄一郎
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発行年度 |
2007 |
要約 |
ナシ主要6品種に、満開7~14日後に、ジベレリンペースト剤100mgを短果枝の新梢と旧年枝との境界付近に塗布処理すると再伸長を促進し、翌年の側枝として利用できる。
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キーワード |
ナシ、短果枝、ジベレリン、伸長促進、側枝
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背景・ねらい |
ナシを栽培する際、常に側枝更新を念頭に管理する必要がある。側枝候補枝は切り返しせん定によって伸長させる場合が多いが、目的とした位置に強勢な枝が出ない場合がある。そこで、短果枝へのジベレリン処理によって、側枝候補枝の形成が可能かを検討する。
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成果の内容・特徴 |
- ジベレリン処理は、満開7~14日後に、短果枝上の花(幼果)を処理直前に除去し、短果枝の新梢と旧年枝との境界付近にジベレリンペースト剤を約100mg(チューブから出したときの長さ3mm程度)塗布する。
- ジベレリン処理した「新高」の短果枝は再伸長が促進され、側枝候補枝あるいは予備枝になる程度の新梢生長となる(図1)。同処理は「幸水」、「豊水」、「おさゴールド」、「南水」、「愛宕」にも有効である(データ省略)。
- 再伸長して得られた「新高」の枝の形質には、処理日の違いによる差は認められない(表1)。他の供試品種も「新高」とほぼ同様であったが、「おさゴールド」では満開14日後処理で基部径が小さく、花芽数が少ない(データ省略)。
- 処理翌年の側枝上の果実品質は、無処理に比べて、差が認められない(表2)。
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成果の活用面・留意点 |
- 新梢伸長促進のためのジベレリンペースト剤処理法は、ニホンナシに対し植調剤登録申請中である。
- 「おさゴールド」は満開14日後処理では伸長促進効果が劣る。
- 誘引時の折損を避けるため、棚面より高い位置や直上に向けて発生している短果枝への処理は行わない。
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図表1 |
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カテゴリ |
品種
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