タイトル |
植物性蛋白資材の土壌施用によるバレイショのそうか病の防除 |
担当機関 |
長崎県総合農林試験場 |
研究期間 |
1994~1999 |
研究担当者 |
|
発行年度 |
1994 |
要約 |
粉状の植物性蛋白資材を、バレイショのそうか病の汚染圃場において植え付け前に10a当たり1,000kgの割合で土壌混和すると、そうか病の発病を抑制する。
|
背景・ねらい |
バレイショのそうか病は、栽培上重要な病害であるが、実用的な抵抗性品種も無く、多発生条件下での有効な防除法の開発が望まれている。
|
成果の内容・特徴 |
- 粉状の植物性蛋白資材(プロミックP-7;小麦蛋白質及びダイズ蛋白質が7:3の割合で混合した、蛋白含有量70%の食品添加物、市販品)を、バレイショのそうか病の汚染圃場に、10a当たり1,000kgの割合で、植え付け34日前に土壌混和すると、そうか病の発病を顕著に抑制した(表1)。
- 本資材の処理により収量はやや低下する(表1)が、病いもが少なく、病斑が小さいため、全量の1,869.0kgが販売可能であるのに対して、対照無処理区では販売可能な量は46.8kgと大きな差があった。
- 本資材の他に、粉状の植物性蛋白資材として小麦、ダイズまたはバレイショの各蛋白質をそうか病の防除に単独施用した結果、いずれも本資材と同様の抑制効果が認められた。
- 本資材の施用により、土壌のpH(H2O)が低下する(図1)。
- 土壌pHの低下により、土壌中の病原菌を含めた放線菌の菌密度が減少する(図2)。
|
成果の活用面・留意点 |
- 土壌混和は植え付け1カ月程前の天気が良く風の弱い日に行う。
- 本資材の施用により、土壌のpHが低下するので、後作のために炭酸カルシウムを10a当たり60~100kg施用して土壌のpHを調整する。
|
図表1 |
 |
図表2 |
 |
図表3 |
 |
カテゴリ |
病害虫
小麦
大豆
抵抗性品種
ばれいしょ
防除
|