タイトル |
リノベータを利用したバヒアグラス草地へのイタリアンライグラスの追播による周年採草体系 |
担当機関 |
九州農業試験場 |
研究期間 |
1995~1995 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1995 |
要約 |
草地更新用に開発されたリノベータを用いて、秋にイタリアンライグラス種子をバヒアグラス草地に追播し、春にイタリアンライグラスを採草利用し、夏にはバヒアグラスを採草利用する周年採草技術を開発した。
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背景・ねらい |
バヒアグラスは採草用牧草として利用されているが、暖地型牧草のため利用期間は夏季に限られる。このため、バヒアグラス草地にイタリアンライグラスを追播して周年利用する試験が行われたが実用には至らなかった。そこで、草地更新用に開発されたリノベータを用いて、秋にイタリアンライグラスをバヒアグラス草地に追播し、春にはイタリアンライグラスを採草利用し、夏にはバヒアグラスを採草利用する周年採草技術を開発する。
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成果の内容・特徴 |
- バヒアグラスの収穫の終わった10月中旬に、イタリアンライグラスの種子をリノベータ(生研機構のPR-30型、条間24センチメートル、作溝条数10条、条幅5センチメートル、深10センチメートル)を用い、追播する。
- イタリアンライグラスの播種量(キログラム/10アール)は、タチワセ4.3、メリット3.5で、基肥はCDU肥料又は硬度化成を用い、窒素・燐酸・加里を各々10キログラム/10アール施肥する(表1)。
- イタリアンライグラスの定着数は、537~958本/平方メートルである。
- バヒアグラスとイタリアンライグラスの合計収量(表2)は、1991.0~2050.3キログラム/10アールで、イタリアンライグラスの乾物収量は、タチワセのCDU区が最も多く、バヒアグラスの乾物収量は、メリットの硬度化成区が最も多い。
- イタリアンライグラスの品種と基肥の種類を選ぶにあたって、イタリアンライグラスの多収を狙う場合は、タチワセとCDU肥料の組み合わせが良い。逆にバヒアグラスの収量を多くするには、メリットのような極早生タイプの品種を利用する。
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成果の活用面・留意点 |
- 本成果は、九州の低暖地及び離島にある傾斜10度以下のバヒアグラス草地に適用できる。
- 極端な旱魃条件下では、発芽したイタリアンライグラスは枯死するので、雨を待って追播する必要がある。
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図表1 |
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図表2 |
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カテゴリ |
肥料
イタリアンライグラス
施肥
播種
品種
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