タイトル |
暑熱時における搾乳牛の適性なNDF水準 |
担当機関 |
九州農業試験場 |
研究期間 |
1995~1995 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1995 |
要約 |
暑熱時、粗濃比40:60前後の飼料を給与する場合、乳量の低下をまねかず、乳脂率3.5%を維持するためには飼料中のNDF含量を36~38%にすることが望ましい。
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背景・ねらい |
飼料の繊維は、搾乳牛の採食性に及ぼす要因の一つで、一般に繊維が多くなると採食量が低下するといわれている。日本飼養標準ではNDF含量の35%を推奨しているが、九州の夏期には、暑熱の影響で粗飼料の採食量が低下し、乳量・乳成分も低下する問題がある。そこで、暑熱時における給与飼料のより適正な繊維水準について検討した。
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成果の内容・特徴 |
- 夏期、粗濃比を40:60前後にしたNDF含量の異なる4つの混合飼料(34%、36%、38%、40%)を搾乳牛に飽食させたところ、
- NDF含量を増加させると、採食・反芻時間は長くなり、乳脂率、乳脂量が増加した(表3、4)。
- 乾物摂取量と乳量は、34~38%ではほぼ変わらないが、40%で少なくなる傾向にあった。(表3、4)。
- FCM乳量は、乳量とは逆に36~40%ではほぼ変わらないが、34%で少なくなる傾向にあった(表4)。
- 体温には影響しなかったが、NDF含量が増加すると呼吸数は減少する傾向にあった(表3)。
以上の結果、乳量、FCM乳量と乳脂率および粗飼料効果を考慮するとNDF含量は36~38%が望ましい。
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成果の活用面・留意点 |
- 暑熱時の泌乳牛の飼料設計に活用できる。
- 暑熱時の最適繊維水準ついては、高泌乳牛での検討が必要。
表1 表2
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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カテゴリ |
飼料設計
乳牛
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