タイトル |
豚用飼料のアミノ酸バランス改善による尿中窒素排泄量の低減化技術 |
担当機関 |
九州農業試験場 |
研究期間 |
1996~1999 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1996 |
要約 |
低蛋白質飼料に飼料添加物として認可されているリジン・トレオニン・メチオニン・トリプトファンを添加した飼料を肥育後期の豚に給与すると、生産性を維持しつつ尿中窒素排泄量を35%(糞尿全体で28%)低減できる。
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背景・ねらい |
豚の飼料頭数の多い地域では、糞尿の地域的な集中化・偏在化が顕著となっている。養豚場から排泄される尿汚水は、農家への還元あるいは処理後に河川等へ放流されている。尿汚水には高濃度の窒素成分が含まれているが、排水中の窒素含有量に対する規制の強化が予定されている。このような状況において、特に尿中からの窒素排泄量を栄養管理技術の高度化によって低減する意義は大きい。
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成果の内容・特徴 |
- 表1に示した低蛋白質飼料を。肥育後期の豚(体重75kg~95kg)に給与することによって、通常飼料を給与した場合に比べて、糞尿中への窒素排泄量を28%低減することが可能である(表2)。
- 窒素は主として尿中へ排泄されるが、本技術は尿中への窒素排泄量を低減する上で効果的である(表2)。
- 低蛋白質飼料を給与した豚は、通常飼料を給与した豚とほぼ同等の増体と体内への窒素(蛋白質)蓄積を示す(表2)。
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成果の活用面・留意点 |
- 尿汚水を浄化処理後に河川等へ放流することを予定しているが、排水中の窒素量が規制値を超えることが危惧される養豚場で特に有効な技術である。
- 飼料中のアミノ酸含量は飼料の栽培条件によって変動するため、分析値に基づき表1のアミノ酸要求量を充足するように飼料配合すること。
- 肥育豚の増体が表2の数値を異なる場合は、日本飼料標準・豚1993年版の式[リジン要求量(g/日)=17.3×1日増体量(kg)÷0.85]からリジン要求量を算出し、表1のリジンに対する相対値を掛けて各アミノ酸の要求量を求める。
- 低蛋白質飼料を不断給与した場合、エネルギー摂取量が多くなる傾向が認められ、脂肪蓄積を増加させる可能性があるので、制限給与などの厚脂防止の給与法が望ましい。ただし、添加アミノ酸の利用性の低下を防止するため、制限給与では1日3回以上の給与を行う必要がある。
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図表1 |
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図表2 |
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カテゴリ |
管理技術
栽培条件
豚
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