水田用農業機械の騒音評価

タイトル 水田用農業機械の騒音評価
担当機関 九州農業試験場
研究期間 1996~1996
研究担当者
発行年度 1996
要約 現在水田農作業に使用されている主な農業機械の作業時の騒音を測定・評価し作業者への影響を考案し、農作業快適化のための資料を得た。計測した農業機械の中には騒音レベルが100dB(A)を越える大きな騒音を発生する機械があった。90dB(A)を越えると作業能率は落ちるし、通常の音声では会話もできないので、耳栓等の効果的な利用をはかるべきだ。
背景・ねらい 農作業研究において省力化、軽労化と共に作業の快適化が求められている。そこで、現在九州地域の水田地帯で主に使用されている農業機械の作業時の騒音を測定し、「日本産業衛生学会許容濃度等委員会勧告基準値」等と比較し、農作業快適化の資料とする。
成果の内容・特徴 水田農作業の耕耘から収穫作業まで、主に使用されている農業機械の作業者(運転者)の耳元における騒音実態を明らかにし、農業機械騒音の作業者への影響について評価した。
  1. 耕耘作業から管理・収穫作業まで一連の農業機械の作業時の騒音(表1)を1時間の暴露時間(表2)と比較すると、コンバイン2機種、背負式動力散粉機、運搬車、刈払い機が許容基準を上回る。
  2. 特に、背負式動力散粉機は騒音レベル101dB(A)と非常に大きく、運搬車はアイドリング時の騒音も大きい(表1)。
  3. 田植機はいずれも騒音は小さい。
  4. キャビン付きトラクタは大型(46PS)にもかかわらず、騒音レベルが83dB(A)と小さく、キャビンの防音効果が明らかである。
  5. 90dB(A)を越えるような騒音の大きな機械の使用では耳栓等の効果的な利用も考慮すべきである。
成果の活用面・留意点 農業機械の騒音が作業者に及ぼす影響を回避するような農業機械の使用方法の資料として活用できる。供試農業機械は九農試所有のものであるが、周辺の営農現場で使用されている農業機械と同様の定格出力である。なお、許容基準値とは、1日8時間作業のうち暴露時間がこの基準値以内であれば常習的に10年以上続いても聴力障害の可能性が低い騒音としている。
図表1 220676-1.gif
図表2 220676-2.gif
カテゴリ 軽労化 省力化 水田

こんにちは!お手伝いします。

メッセージを送信する

こんにちは!お手伝いします。

リサちゃんに問い合わせる