タイトル |
麦わら施用による水稲の窒素吸収阻害作用 |
担当機関 |
九州農業試験場 |
研究期間 |
1996~1996 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1996 |
要約 |
麦わら多量施用に起因する土壌代謝産物が生育初期水稲の窒素吸収量を低下させる。土壌微生物による有機化(窒素飢餓)は移植後17日目までに終了する。
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背景・ねらい |
稲麦二毛作田における最も簡便な資源の循環システムは収穫残さであるわらの直接還元であるが、生わらの湛水土壌への施用は生育初期水稲の窒素吸収を低下させる。その原因は“窒素飢餓”とされてきたが未解決の部分が多い。このため、水稲(レイホウ)の窒素吸収量低下の機構と解明する。
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成果の内容・特徴 |
- 麦わら多量施用(1000kg/10a、基肥窒素5kg/10a、細粒質灰色低地土)は生育初期の水稲の乾物生産および窒素吸収を著しく抑制する(第1表)。
- 生育初期(移植後17日目)の24時間における窒素吸収は総量および対乾物比ともに麦わら施用により著しく阻害を受ける(第1、2図)。また、アンモニア態窒素の土壌中の残存割合は大きく、土壌微生物による有機化窒素量の増加(窒素飢餓)は認められない(第1図)。これらの現象は穂ばらみ期には認められない。
- 生育初期(移植後17日目)には“窒素飢餓”は終了している。この時期の水稲の窒素吸収量の低下は強還元条件下の土壌代謝産物による水稲の吸収力の低下が主な原因である。
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成果の活用面・留意点 |
- 新鮮有機物を利用した水田土壌管理技術開発の参考となる。
- 窒素吸収阻害物質の単離・同定と、新鮮有機物存在下の施肥窒素の有機化速度(微生物の取り組み速度)の検討が必要である。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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カテゴリ |
水田
水稲
施肥
土壌管理技術
二毛作
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