簡易深層土壌採取機の開発と阿蘇火山灰土壌地帯の深層土壌層序

タイトル 簡易深層土壌採取機の開発と阿蘇火山灰土壌地帯の深層土壌層序
担当機関 九州農業試験場
研究期間 1997~1997
研究担当者
発行年度 1997
要約 直径10cm、深さ5mの土壌採取が3時間で可能な簡易深層土壌採取機を開発した。本機による阿蘇火山灰土壌地帯の深層土壌断面調査から、この地帯は3地帯に類型化される。また、深層土壌中での水溶性イオンの分布実態が明らかになる。
背景・ねらい 農耕地から地下水への養分汚染が問題視されている現在、深層土壌(深さ1m以下の非固結層)の特性を知る意義は極めて大きい。しかしながら、従来の土壌調査は作土や深さ1mまでの心土を対象としてきており、深層土壌についての情報は非常に少ない。そこで深層土壌採取機を開発し、深層土壌基本層序と深層までの水溶性イオンの分布を調べる。
成果の内容・特徴
  1. 開発された簡易深層土壌採取機(写真1)は、総重量80kg、高さ2.1m、幅65cmで、オーガーの押し込み・引き上げをポータブルコンプレッサー(混合油使用)と簡単なバルブ操作で行う。本機の移動・使用には、3名が必要である。
  2. 本深層土壌採取機により、直径10cm、深さ5mの土壌採取が3時間で可能である。従来の手動による採取機に比べて、短時間でより深層までの採取が可能となる。また、専用付属品を装着することで、非攪乱土壌試料の採取が可能である。
  3. 阿蘇外輪山とその西方の菊池台地に至る火山灰土壌地帯深層土壌の基本層序は、土層の累積区分から外輪山地帯、山麓地帯、台地地帯の3地帯に区分される(図1)。
  4. 飼料畑土壌(阿蘇火山灰土壌地帯の台地地帯)の水溶性イオン分布をみると、黒ボク土とローム層(褐色火山灰土)で2つのピークがみられ、阿蘇4火砕流やその上位の泥流での含量は少ない。(図2)。
成果の活用面・留意点
  1. 本機は、黒ボク土以外の土壌にも使用可能であるが、ここで示した採取時間は黒ボク土についてのものである。
図表1 220730-1.JPG
図表2 220730-2.JPG
図表3 220730-3.JPG
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