タイトル |
水稲「ヒノヒカリ」の簡易代かき同時直播栽培における苗立数と追肥量 |
担当機関 |
佐賀県農業試験研究センター |
研究期間 |
1998~1998 |
研究担当者 |
三原実
田中靖
小森辰己
田中龍臣
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発行年度 |
1998 |
要約 |
水稲「ヒノヒカリ」の麦収穫後の簡易代かき同時湛水直播栽培における苗立数は75~100本で,この場合の施肥量は移植に準じて施用する。苗立数が不足する場合には播種1ヶ月後の追肥量を増施することによって目標とする穂数が確保できる。佐賀県農業試験研究センター・栽培技術部・作物研究室
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背景・ねらい |
麦播種機を利用した簡易代かき同時直播栽培における望ましい苗立数と施肥法を明らかにする。さらに,目標とする苗立数が得られなかった場合,追肥による穂数増加を図り,安定収量を得る。
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成果の内容・特徴 |
- 「ヒノヒカリ」の簡易代かき同時直播栽培における望ましい生育は,収量安定のための籾数約30,000粒/平方メートル1)から,苗立数は約75~100本/平方メートル,播種1ヶ月後の茎数は250~420本/平方メートル,穂数は350~400本/平方メートルである(図1)。
- 苗立数75~100本/平方メートルが確保された場合,中間追肥以降の施肥は移植栽培(中間追肥0.2kgN/a+穂肥)に準じて実施する(図1上段)。
- 目標とする穂数を370本/平方メートルとし,表1の重回帰式に基肥N0.4kg/a,追肥時期播種後1ヶ月,および試験年次5ヶ年の平均積算日射量1057MJ/平方メートル×日を代入すると,苗立数Sと播種後1ヶ月の追肥量Qは次式(1)で表される(表1)。
Q=0.764-4.12×10-3S(40≦S≦90)・・・・・・・・・・・・・・・・・(1)
- 目標とする穂数を350~400本とすると苗立数の違いによって,1ヶ月後の追肥量が定まる(表1,表2)。
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成果の活用面・留意点 |
- 佐賀県平坦部の細粒灰色低地土(沖積埴土)麦跡圃場で麦稈を全量すき込んだ圃場に適用する。
- 播種翌日から播種後20~25日まで落水管理とする圃場に適用する。
- 基肥量は慣行とし,追肥量は図1中の注釈に示す量の範囲内とする。
- 追肥量が食味に及ぼす影響は未検討である。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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カテゴリ |
栽培技術
直播栽培
水稲
施肥
播種
水管理
良食味
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