タイトル |
水田雑草キシュウスズメノヒエをシハロホップブチル乳剤で効果的に枯らす方法 |
担当機関 |
九州農業試験場 |
研究期間 |
1998~2000 |
研究担当者 |
児嶋清
住吉正
川名義明
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発行年度 |
1998 |
要約 |
水田内に発生したキシュウスズメノヒエとその変種チクゴスズメノヒエを枯殺するには、シハロホップブチル乳剤またはシハロホップブチル・ベンタゾン液剤を薬液が株元の葉に十分付着するように、草丈が25cm程度になるまでに株全体に落水茎葉散布する。九州農業試験場・水田利用部・雑草制御研究室
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背景・ねらい |
九州地域の水田で発生が増加傾向にあるキシュウスズメノヒエに対する防除方法の確立は急務である。そこで、本雑草に対する殺草効果が確認されたシハロホップブチルの効果的な使用方法を明らかにする。
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成果の内容・特徴 |
- キシュウスズメノヒエに吸収されたシハロホップブチルは、体内を茎葉部の先端方向へ移行し、茎葉部の先端部分において殺草効果が顕著に発現する(図1)。したがって、シハロホップブチル乳剤は、散布液が株元の葉にまで十分付着するように株全体に落水茎葉散布する。
- シハロホップブチル乳剤は生育の進んだ株に対しては効果が劣るので、キシュウスズメノヒエに対しては6葉期、チクゴスズメノヒエに対しては4葉期、いずれも草丈が25cm程度になるまでに基準量(有効成分量30g/10a)を散布する(図2)。
- シハロホップブチル・ベンタゾン液剤はキシュウスズメノヒエおよびチクゴスズメノヒエに対してシハロホップブチル乳剤と同様な殺草効果を示す(図2)が、葉齢が進んだチクゴスズメノヒエに対しては残存株からの再生抑制効果に劣る(表1)。
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成果の活用面・留意点 |
- キシュウスズメノヒエが繁茂した水田にシハロホップブチル剤を適用する場合に活用する。
- 使用する除草剤の種類はキシュウスズメノヒエ以外の雑草の発生状況を見て選択する。
- 本情報は、落水茎葉散布するシハロホップブチル剤の効果を示したものであり、シハロホップブチルを含有する粒剤については別途検討が必要である。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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カテゴリ |
病害虫
雑草
除草剤
水田
ひえ
防除
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