過酸化石灰被覆水稲種子の貯蔵温度と生理活性

タイトル 過酸化石灰被覆水稲種子の貯蔵温度と生理活性
担当機関 九州農業試験場
研究期間 1997~1998
研究担当者 吉永悟志
高畑康浩(流通利用研)
田坂幸平
脇本賢三
発行年度 1998
要約 過酸化石灰被覆水稲催芽種子を摂氏20度で貯蔵すると土中出芽性の向上とともに種子中のα-アミラーゼ活性の増大及びスクロース含有量の増加が認められる。九州農業試験場・総合研究部・総合研究第1チーム
背景・ねらい 代かき同時土中点播栽培の安定化のための土中出芽性向上技術の確立に取り組み、これまでに、過酸化石灰被覆水稲催芽種子は3日間の摂氏20~25度貯蔵により、摂氏10度貯蔵後の種子に比較して出芽速度、出芽率が高まり、土中出芽性が向上することを明らかにした。そこで、このような土中出芽性向上の要因を明らかにするために、出芽性の高まる貯蔵条件における種子中の生理活性の変化について検討する。
成果の内容・特徴
  1. 試験には「ヒノヒカリ」の鳩胸催芽種子に乾燥種子重量の2倍量のカルパー粉粒剤(過酸化石灰16%含有)を被覆後、陰干しして(重量2及び4%減、被覆種子の含水率は20及び18%)摂氏20度で貯蔵した種子を供試した。
  2. 摂氏20度貯蔵を行うと一部の種子で幼芽あるいは幼根の抽出が認められたが、そのような外観的変化を生じない条件においても摂氏20度貯蔵の種子の出芽率は10℃貯蔵の種子に比較して高まるとともに、平均出芽日数が短縮される(図1、図2)。
  3. このとき摂氏20度貯蔵により平均出芽日数が短縮された種子では摂氏10度貯蔵の種子に比較して、α-アミラーゼ活性の増大及びスクロースの含有量の増加を生じている(図3、図4)。
成果の活用面・留意点
  1. 水稲湛水直播栽培の出芽・苗立ち向上のための最適種子予措条件の解明における参考資料として活用できる。
図表1 220779-1.gif
図表2 220779-2.gif
図表3 220779-3.gif
図表4 220779-4.gif
カテゴリ 乾燥 直播栽培 水稲

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