近赤外分析法によるイタリアンライグラスの硝酸態窒素濃度の推定

タイトル 近赤外分析法によるイタリアンライグラスの硝酸態窒素濃度の推定
担当機関 鹿児島県畜産試験場
研究期間 1998~2000
研究担当者 垣内一明
千葉昭弘
町田 豊
脇 大作
発行年度 1998
要約 イタリアンライグラス中の硝酸態窒素濃度を近赤外分析計で推定・判別できる検量線を開発した。この検量線を用いて、飼料中に硝酸態窒素の濃度が1,000ppm以下であるか否かを簡易かつ迅速に判別できる。鹿児島県畜産試験場
背景・ねらい 近年、硝酸態窒素を過剰に蓄積した飼料の摂取により牛が硝酸塩中毒になることが問題となっており、飼料中の硝酸態窒素に対する農家の関心も高い。現在、飼料分析事業は畜産農家の飼料給与診断に広く活用されているが、近赤外分析により飼料中の硝酸態窒素濃度が一般成分とともに簡易、迅速に推定できれば、飼料に関する有効な情報が得られるものと考えられる。そこで、県内の畜産農家で栽培されたイタリアンライグラスを用い、近赤外分析での硝酸態窒素の濃度の簡易・迅速な推定方法について検討した。
成果の内容・特徴
  1. 検量線は、平成8年度に飼料分析事業で依頼のあったイタリアンイグラス生草、乾草、およびサイレージ77検体を0.5mmに微粉砕して、ニレコ6500を用いて作成した(表1)。
  2. イタリアンライグラスの硝酸態窒素濃度は、0~10000ppmと広く分布していたことから、検量線作成時の単位をppmで表示した場合とppm濃度の常用対数で表示した場合の精度を比較した(表2)。
  3. 常用対数で表示した検量線の方が、検定における相関係数、有効性を示すRPDが高く、推定精度は高い(表2、図1、図2)。
  4. この検量線を用いて、飼料中の硝酸態窒素濃度が1000ppm以下であるか否か、を簡易かつ迅速に判別できる。
成果の活用面・留意点
  1. 硝酸態窒素の濃度が一般成分と同様に簡易、迅速に測定できるので、飼料分析事業で有効に活用できる。
  2. 牛が、硝酸塩中毒になる恐れがある1000ppm以上の高濃度の飼料については、今後さらに検討が必要である。
図表1 220845-1.gif
図表2 220845-2.gif
図表3 220845-3.gif
図表4 220845-4.gif
カテゴリ イタリアンライグラス 近赤外分析

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