ブドウ「藤稔」の房づくり改善(小房処理)による商品性と収量の向上

タイトル ブドウ「藤稔」の房づくり改善(小房処理)による商品性と収量の向上
担当機関 佐賀県果樹試験場
研究期間 1998~1998
研究担当者 稲富和弘
松瀬政司
福田浩幸
発行年度 1998
要約 「藤稔」は花穂先端を利用し、従来より小さい房づくりを行うと、房型が整い、商品性が向上する。1房の着粒数を20粒とし、1本の結果枝に2房着果させると収量は慣行栽培に比べ約1.8倍に増加する。佐賀県果樹試験場・落葉果樹研究室
背景・ねらい 「藤稔」は「巨峰」に比べて花振いが少なく、実止まりが良好で、果粒が大きく、着色も早い。しかし、1房の着粒数が多く、大房になると糖度が低く、着色も悪くなる。また、花穂が短いため、開花前の花穂整形は「巨峰」と同じ方法で行うと収穫時の果房の肩が張るためバラ房となり、脱粒、裂果など商品性低下の原因となる。そこで、慣行栽培より着粒数が少ない房づくり(小房処理)が果実品質と収量に及ぼす影響について1996~1998年の3年間にわたり検討した。
成果の内容・特徴
  1. 開花前に花穂先端を利用した花穂整形を行うと、果粒が密着した商品性の高い房型となる(図1、図2)。
  2. 1樹全体を対象に着果量を1房20粒、1結果枝2房に処理すると、慣行区に比べ1粒重が大きくなり、収量は約1.8倍に増加する(表1、表2)。
  3. 糖度、着色は慣行区に比べやや低下するが、品質の目標値は越えており、商品性は十分である(表2)。
成果の活用面・留意点
  1. 着果量が慣行栽培より多くなり、摘粒、袋掛け等の房管理に労力がかかる。
  2. 着果量が極端に多くなった場合は、樹勢低下などの問題が生じると考えられるので注意する。
  3. 「藤稔」は水回り期以降に裂果を生じやすいので、マルチ等で土壌水分の急変を防ぐ対策が必要である。
  4. 本試験は加温ハウス(1月下旬~2月上旬加温)内で実施したものである。
図表1 220877-1.gif
図表2 220877-2.gif
図表3 220877-3.gif
図表4 220877-4.gif
カテゴリ ばら ぶどう

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