パッションフルーツ萎凋果の果面微細構造の解明と果実萎凋防止法

タイトル パッションフルーツ萎凋果の果面微細構造の解明と果実萎凋防止法
担当機関 鹿児島県果樹試験場
研究期間 1998~1998
研究担当者 松島健一
大倉野寿
藤川和博
発行年度 1998
要約 収穫後のパッションフルーツでは,果実の赤道部からの水分蒸散が多く,萎凋果面では気孔の崩壊が著しい。パラフィン系被膜剤の樹上散布と果梗部のシール貼付とを組み合わせることで、さらに長期間の鮮度保持が可能になる。鹿児島県果樹試験場・栽培研究室
背景・ねらい パッションフルーツの果実はそのままでは収穫後数日間で萎凋し、商品性が低下する。これまでに、収穫後の果実果梗部にシールをはることにより、常温で10日程度の鮮保持を可能とする技術が開発・実用化されているが、商品性向上のため、更に鮮度保持期間の拡大する方法の確立が必要である。そこで,果実の微細構造観察から果実表面の水分蒸散機構を解明するとともに、新たな蒸散防止技術による鮮度保持期間の拡大方法について検討した。
成果の内容・特徴
  1. 萎凋果実の果皮表面では、果面のき裂、ワックス層のはく離が観察され、気孔部の崩壊が著しい(図1)。果実の気孔数は、赤道部に多く分布しており、赤道部からの水分蒸散は他の部位より多いと推察される(表1)。
  2. 収穫直前の果実に対し、パラフィン系被膜剤(成分量36%)の25~50倍液の樹上散布を行うことで、収穫後の果実重の減少が抑制される。効果は成分濃度の高い方が高い(図2)。被膜剤の散布によって、果実の萎凋程度の進行は遅くなる。果実が完全に商品性を損なうまでの期間は無処理(シール貼付のみ)よりも3~4日長くなる(図3)。
  3. 被膜剤散布により果面が覆われ、気孔部の崩壊、果皮のき裂及びワックス層のはく離等の発生が抑えられる(図4)。
成果の活用面・留意点
  1. パッションフルーツの鮮度保持技術に活用できる。
図表1 220887-1.gif
図表2 220887-2.gif
図表3 220887-3.gif
図表4 220887-4.gif
図表5 220887-5.gif
カテゴリ 鮮度保持技術 パッションフルーツ

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