キク「精雲」の切り花品質向上のための貫生花発生防止

タイトル キク「精雲」の切り花品質向上のための貫生花発生防止
担当機関 佐賀県農業試験研究センター
研究期間 1998~1998
研究担当者 松村司
森園寛治
田中龍臣
徳永敦子
発行年度 1998
要約 夏秋ギク「精雲」の貫生花の発生を防止するには、消灯1週間目から2週間目までの昼夜間の急激な温度変化を押さえ、追肥は消灯前に終了するか消灯後4週目以降に行うのが望ましい。また、遮光と細霧処理の組合せにより貫生花が減少する。佐賀県農業試験研究センター・栽培技術部・花き研究室
背景・ねらい 高温期に消灯する夏秋ギク「精雲」の切り花生産においては、高温障害等が原因と思われる貫生花が発生し、切り花品質を著しく低下させている。そこで、貫生花の発生要因を明らかにし、その防止対策技術を確立する。
成果の内容・特徴
  1. 筒状花の割合は昼温が高く、更に夜温が高いほど減少し、特に消灯直後や消灯1週間後から昼夜温ともに高温の場合に顕著である。しかし、貫生花の発生は認められない(表1)。
  2. 頭花内総苞は昼夜間較差の大きい条件下の、昼温摂氏30度、夜温摂氏15度区において消灯後1週目と2週目で発生が多く、外見から貫生花が確認できた(表1)。
  3. 消灯後の追肥時期は草丈、葉数、舌状花数及び筒状花数に影響を与えない。
  4. 頭花内総苞は、消灯後1~3週目に追肥するとやや増加し、追肥時期が貫生花発生に影響する(表2)。
  5. 細霧処理によって最高気温は約摂氏5度低下する。また、貫生花の発生を防止するに至らなかったが、花芽形成期間において遮光と細霧処理を行うことによって、頭花内総苞が減少し、貫生花の発生を軽減することができる(表3)。
  6. 細霧処理は単独ではその効果が低いので必ず50%程度の遮光と組み合わせて行う。
成果の活用面・留意点
  1. 貫生花の発生には複数の要因が関係しており、上記の追肥時期、温度管理及び遮光と細霧処理等を組み合わせた管理が必要である。
図表1 220934-1.gif
図表2 220934-2.gif
図表3 220934-3.gif
カテゴリ 温度管理 きく 高温対策 栽培技術

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