茶葉の静置乾燥特性

タイトル 茶葉の静置乾燥特性
担当機関 鹿児島県茶業試験場
研究期間 1998~2000
研究担当者 伊地知仁
佐藤昭一
入来浩幸
樋口雅彦
発行年度 1998
要約 茶葉の静置乾燥特性の把握には、飽和塩類溶液法が利用できる。静置乾燥速度は茶期や摘採部位で異なり、形質では茎の太さや葉の厚さ、粗繊維の影響を受ける。鹿児島県茶業試験場・加工研究室
背景・ねらい 茶葉の乾燥特性については、物性からの検討は多く行われているが、製茶品質に大きく影響する全窒素や粗繊維等の化学成分との関係については、十分に解明されていない。そこで、化学成分も含めた基礎的な茶葉の乾燥特性を知る方法として、静置乾燥特性について検討する。
成果の内容・特徴
  1. 茶葉の静置乾燥特性の把握には、密閉容器内の温湿度条件を一定とする飽和塩類溶液法が利用でき、測定条件は蒸葉5g程度、設定温度摂氏50度、塩化リチウム(相対湿度11%)で乾燥時間10時間とする(図1)。
  2. 茶葉の静置乾燥では、乾燥初期から含水率の減少に伴い乾燥速度が低下する減率乾燥状態である(図2,図3)。
  3. 同一含水率に対する乾燥速度は、茶期では一番茶、二番茶、刈番茶の順に小さくなり(図2)、部位別では上位葉で下位葉より大きくなる(図3)。
  4. 茎の太さや葉の厚さといった内部水分の移動距離と関係のある形質が大きいほど、乾燥速度は小さくなる(図4)。
  5. 細胞壁の主成分であり、内部水分の移動抵抗になると考えられる粗繊維が多いほど、乾燥速度は小さくなる(図5)。
成果の活用面・留意点
  1. 静置乾燥における乾燥速度は、茶葉の内部水分拡散速度に等しいと考えられる。
  2. 製茶時における茶葉の乾燥特性には、製茶条件の他に、原葉の理化学性が影響する。
図表1 220950-1.gif
図表2 220950-2.gif
図表3 220950-3.gif
図表4 220950-4.gif
図表5 220950-5.gif
カテゴリ 加工 乾燥

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