沖縄本島のウリ科作物におけるウイルス病の発生状況

タイトル 沖縄本島のウリ科作物におけるウイルス病の発生状況
担当機関 沖縄県農業試験場
研究期間 1998~2000
研究担当者 田場聡
内藤孝
高江洲和子
上原勝江
発行年度 1998
要約 沖縄本島のウイルス症状を呈するウリ科作物からは、ズッキーニ黄斑モザイクウイルス(ZYMV)、スイカ灰白色斑紋ウイルス(WSMV)が最も多く検出され、重複感染はパパイア輪点ウイルス(PRSV-W)とZYMV、WSMVとZYMVの組合わせで検出される。またこれまで病原が不明であったニガウリの退緑斑点および退緑輪紋症状からもWSMVが検出される。沖縄県農業試験場・病虫部・病理研究室
背景・ねらい 沖縄本島のウリ科作物に発生するウイルス病の調査を行い、主要病原ウイルスの特定を行うとともに、各種ウイルス病の発生生態を明らかにし、ウリ科ウイルス病の高度診断システムの開発と効率的防除技術の確立の基礎資料とする。検定法は生物検定および ELISAを用いて行った。
成果の内容・特徴
  1. 検定の結果、ウイルスは84サンプル中、48サンプルから検出された(表1)。
  2. 最も多く検出されたウイルスはズッキーニ黄斑モザイクウイルス(ZYMV)およびスイカ灰白色斑紋ウイルス(WSMV)であった。今回の調査では、メロンえそ斑点ウイルス(MNSV)、キュウリモザイクウイルス(CMV)、カボチャモザイクウイルス(WMV[II])は検出されなかった(表1)。
  3. ZYMVは、カボチャ、キュウリ、ニガウリ、ヘチマで、WSMVはキュウリ、スイカ、トウガン、ニガウリ、メロンで多く検出された(表1)。
  4. パパイア輪点ウイルス(PRSV-W)とZYMVの重複感染はカボチャ、トウガン、ニガウリおよびヘチマから5サンプル検出され、WSMVとZYMVの重複感染はキュウリ、スイカ、ニガウリ、メロンから7サンプル検出された(表1)。
  5. 地域別には北部地域ではWSMVが最も多く、中部地域ではWSMVおよびZYMVが同数、南部地域ではZYMVが最も多く検出された(表2)。
  6. ニガウリの退緑輪紋、退緑斑点症状からWSMVが検出された。なお病徴の再現はまだできていない。
成果の活用面・留意点
  1. WSMV、ZYMVによるウイルス病の発生が多いため、アザミウマおよびアブラムシの防除に注意する。
  2. ニガウリ等においてWSMVの発生が多くなっており、今後注意が必要である。
図表1 220964-1.gif
図表2 220964-2.gif
カテゴリ 病害虫 かぼちゃ きゅうり すいか ズッキーニ とうがん にがうり へちま 防除 メロン

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