スクミリンゴガイの稚貝に対するウスバキトンボ幼虫の捕食能力

タイトル スクミリンゴガイの稚貝に対するウスバキトンボ幼虫の捕食能力
担当機関 九州農業試験場
研究期間 1998~2000
研究担当者 鈴木芳人
宮本憲治
松村正哉
有村一弘
発行年度 1998
要約 水田内に高密度で生息するウスバキトンボの幼虫は、殻高5mm以下のスクミリンゴガイの稚貝を捕食する。終齢幼虫の捕食能力はとりわけ高く、1個体が日当たり平均32頭の孵化貝を捕食できる。
背景・ねらい 西南日本における直播水稲の最重要害虫であるスクミリンゴガイの稚貝に対する天敵の働きについてはこれまでほとんど調べられてこなかった。スクミリンゴガイが生息する水田から採集した水生捕食者に関する予備実験の結果から、生息密度が最も高く、かつ捕食量が多いことが明らかになったウスバキトンボ幼虫について、スクミリンゴガイ稚貝に対する捕食能力を室内実験によって明らかにする。
成果の内容・特徴
  1. ウスバキトンボ幼虫による孵化貝の捕食数は幼虫の齢期が進むにつれて増加し、終齢幼虫で最高になる(図1)。
  2. 終齢幼虫の孵化貝に対する捕食能力は、脱皮翌日に急上昇し、以後高水準を維持する。終齢脱皮後10日間の日当たり平均捕食数は32頭である(図2)。
  3. 終齢幼虫は殻高4mm以下の稚貝をおもに捕食し、殻高5mm以上に成長した貝は捕食しない(図3)。
成果の活用面・留意点
  1. 水田内におけるスクミリンゴガイに対するウスバキトンボの密度抑制効果を今後調査する必要がある。
図表1 220990-1.gif
図表2 220990-2.gif
図表3 220990-3.gif
カテゴリ 害虫 水田 水稲 スクミリンゴガイ

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