黒ボク露地野菜畑における硝酸態窒素の溶脱量の推定

タイトル 黒ボク露地野菜畑における硝酸態窒素の溶脱量の推定
担当機関 熊本県農業研究センター
研究期間 1998~1999
研究担当者 久保研一
小財伸
発行年度 1998
要約 年間降水量1880mmの黒ボク露地野菜畑で、窒素を45kg/10a/年施用し、葉菜類を年2作栽培すると、施肥窒素量の24%、牛ふん堆肥由来の窒素も含めた全窒素量の21%が硝酸態窒素として溶脱する。また、硝酸態窒素の溶脱量は時期的変動が大きく、梅雨期では全量の70%以上となる。熊本県農業研究センター・農産園芸研究所・土壌肥料部
背景・ねらい 農耕地からの硝酸態窒素の流出による地下水の硝酸汚染が指摘されている。環境への負荷軽減を考慮した農業技術の確立には圃場からの窒素の溶脱量を明らかにすることが必要である。そこで黒ボク露地野菜畑における圃場レベルでの硝酸態窒素溶脱量の実態を明らかにする。
成果の内容・特徴
  1. 年間降水量1880mmの黒ボク露地野菜畑で、45kg/10a/年の窒素を施肥し、葉菜類を年2作栽培すると、施肥窒素量の24%、牛ふん堆肥由来の窒素も含めた窒素全量の21%が溶脱する(表1)。
  2. 硝酸態窒素の溶脱量は、降水量の多少によって大きく変動し、梅雨期では溶脱量全量の70%以上となる(表1、図1)。
  3. この場合、圃場への正味の浸入水量(地下水涵養量)と溶脱窒素全量から推定すると土壌浸透水の硝酸態窒素濃度は13.0ppmとなる(表1)。
成果の活用面・留意点
  1. 黒ボク露地野菜畑における窒素溶脱軽減対策の基礎資料として活用する。
  2. 作物残さを鋤込む場合は、窒素の溶脱量が増加すると考えられる。
図表1 221012-1.gif
図表2 221012-2.gif
カテゴリ 肥料 施肥 土壌管理技術

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