タイトル |
レオメーターによるいぐさ茎の挫折荷重測定法 |
担当機関 |
熊本県農業研究センター |
研究期間 |
1990~1999 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1999 |
要約 |
いぐさ茎の挫折荷重をレオメーターを利用して測定する方法を開発した。開発した方法は挫折荷重を迅速簡便に測定できるので、育種選抜や遺伝資源などの物理特性調査で利用できる。熊本県農業研究センター・い業研究所・育種部
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背景・ねらい |
いぐさ茎の物理特性は畳表の品質に影響するため育種選抜での重要な特性である。とりわけ早刈向品種の育成では茎の充実などの点から物理特性が問題になることが多い。しかし、現在の物理特性測定方法は時間がかかるため多数試料を扱う育種では実用的ではなく、触感で判断することが多い。そのため、数値化されることも少なく比較やデータの蓄積が困難になっている。そこで、いぐさ茎の物理特性を迅速簡便に測定できる方法を開発する。
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成果の内容・特徴 |
- レオメーターに「折れ試験用(支点間距離4cm)+歯形押棒」アダプターをつけることでいぐさ茎の挫折荷重を迅速簡便に測定できる(図1)。
- 迅速簡便に測定する場合、毎分6cmのアダプター移動速度が適当である(表1)。
- 調査高さ別の系統間変動係数の大きさより、120cm以上の茎では45-55cmあるいは茎上部、105-120cmの茎では55cm以下の部位の測定が選抜指標として適する(表2)。
- 目標精度10%、信頼度95%に設定した場合、約53cm部位の挫折荷重を測定するための適正標本数は75-105cmのいぐさ茎で60~100本、105cm以上のいぐさ茎で35~45本、120cm以上のいぐさ茎で20~35本である(表3)。
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成果の活用面・留意点 |
- 育成系統選抜や遺伝資源の物理特性調査に活用できる。
- 物理特性の迅速簡便な測定方法として育種以外でも利用可能である。
- 測定は恒温恒湿条件で行う必要がある。
- 茎の太さも影響するので比較する場合は茎の太さの違いに注意する。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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カテゴリ |
いぐさ
育種
遺伝資源
品種
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