でん粉原料用カンショ新品種候補系統「九州126号」

タイトル でん粉原料用カンショ新品種候補系統「九州126号」
担当機関 九州農業試験場
研究期間 1999~1999
研究担当者
発行年度 1999
要約 カンショ「九州126号」は、上いも収量やでん粉歩留がともに高いため、単位面積当たりのでん粉生産能力が非常に優れる。でん粉原料用として、南九州のカンショ作地域に適する。
背景・ねらい 南九州の畑作農業は、でん粉原料用カンショの生産を軸として地域経済の維持、発展に貢献してきた。しかし、でん粉の輸入自由化によって生産が停滞し、地域経済に深刻な影響を及ぼしつつある。この状況を打開するためには、原料いもを低コストで生産する必要があり、現在のでん粉原料用の代表的品種である「コガネセンガン」より、高でん粉、多収で、単位面積当りのでん粉生産能力が優れる原料用品種を育成する。
成果の内容・特徴
  1. 「九州126号」は、平成2年に「ハイスターチ」を母、「九系82124-1」を父として交配し、選抜した系統である。
  2. 上いも重は、「コガネセンガン」より10~20%(育成地)高い。
  3. 切干歩合(乾物率)、でん粉歩留は、「コガネセンガン」や「シロユタカ」より2~3ポイント高い。
  4. でん粉重は、「コガネセンガン」より20~30%(育成地)高い。
  5. 病虫害抵抗性は、サツマイモネコブセンチュウに「やや強」、ミナミネグサレセンチュウに「中」、黒斑病に「やや弱」である。
  6. 貯蔵性は、「シロユタカ」より劣り、「コガネセンガン」並の「やや難」である。
成果の活用面・留意点
  1. 南九州のでん粉原料用カンショ作地域に適する。
  2. 貯蔵性が「やや難」であるので、収穫作業やその後の取り扱いを丁寧に行い、いもの貯蔵温度に留意する。特に掘取りが遅れると、軟腐病によるいもの腐れが発生しやすいので、掘取時期に留意する。
  3. ミナミネグサレセンチュウ抵抗性が「中」、黒斑病抵抗性が「やや弱」であるので、同病害の多発地帯では防除に努める。
図表1 221105-1.jpg
カテゴリ 病害虫 かんしょ 新品種 抵抗性 低コスト 品種 防除

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