タイトル |
フリーストール管理方式における乳牛採食行動の特徴 |
担当機関 |
福岡農総試 |
研究期間 |
1998~1999 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1999 |
要約 |
フリーストール管理方式において、乳牛の採食行動は個体の産次や季節、乳量により変化する。初産牛は1日の採食回数が多く、乳量の多い牛は飼料給与時だけでなく、日中や夜間、早朝の採食量が増加する。このため、常時TMRを採食できるように不断給餌することが重要である。福岡農総試・畜産研究所・大家畜部・乳牛研究室
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背景・ねらい |
フリーストール・ミルキングパーラ方式の導入による酪農の大規模化が進みつつある。フリーストール方式では給与管理がTMR(混合飼料)による牛群単位の自由採食となるため、これまでの個体管理方式と異なり、行動学的知見に基づいた飼養管理が必要となる。群管理における個体牛の採食行動については、年間をとおした日内の採食回数および採食量について詳細に解析した報告は殆どない。そこで、当場の採食量自動計測システムを用い、群内における個体牛の飼料摂取行動を明らかにする。
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成果の内容・特徴 |
- フリーストール管理方式において、乳牛の採食回数(採食の有無を問わず飼槽に首を入れた回数)は1日に平均42回程度であり、産次、季節、乳量等により増減し、産次による変動が最も大きい。産次の少ない乳牛ほど採食回数が多く、一回当たりの採食量は少なくなる傾向にある(表1)。
- フリーストール管理方式における乳牛の採食行動は、搾乳後2時間以内に多く見られる。1日当たり乳量が40㎏以上の乳牛は、この時間帯以外でも摂取行動も多くなる(図1)。
- 夏期にはTMR給与後2時間以内の採食量が減少し、涼しい早朝の採食量が増加する(図2)。
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成果の活用面・留意点 |
- フリーストール管理方式における乳牛の採食行動に適応した飼料給与管理に活用できる。
- フリーストール管理方式では、成長過程にある初産牛や牛群内の序列が低い牛でも十分に採食できる牛舎構造や飼養管理が必要である。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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カテゴリ |
飼育技術
自動計測
大規模化
乳牛
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