タイトル |
NIRSによる牛ふん堆肥の非窒素肥料成分および陽イオン交換容量の迅速定量技術 |
担当機関 |
宮崎県畜産試験場 |
研究期間 |
1999~2000 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1999 |
要約 |
NIRS(近赤外線分光分析計)を用いて、牛ふん堆肥のリン酸・苦土・陽イオン交換容量(CEC)を推定することが可能である。宮崎県畜産試験場・飼養部・飼料草地科
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背景・ねらい |
良質堆きゅう肥の生産と利用促進のためには、堆きゅう肥の肥料成分や品質を明らかにする必要があるが、化学分析では、分析に長い期間と高い費用を要する。そこで、迅速で低コストな分析が可能な、NIRSによる分析技術を検討した。これまでに、水分・窒素・CN比・灰分について、良好な分析技術を開発している。今回は、非窒素肥料成分と腐熟度判定成分の一つであるCECについて同様な分析技術を検討した。
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成果の内容・特徴 |
- 宮崎県内から収集した118点の牛ふん堆肥を検量線作成用に70点、検証用に48点とし、開発を進めた。(ただし、CECの検証用は13点となった)(表1、表2)
- 検量線作成に用いた重回帰法は、リン酸(P2O5)・CEC・苦土(MgO)・酸化ナトリウム(Na2O)では、標準回帰法を採用し、加里(K2O)・石灰(CaO)では、PLS法を採用した。(表2)
- 検証テストで最も良好な精度を示したのはEI値が28.5%のCECであった。次いで良かったのは、EI値が29.0%の苦土と27.3%のリン酸であった。(表2)
- 加里・石灰・酸化ナトリウムは推定が可能であるものの、EI値が30%より高く、推定値は参考値程度であった。
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成果の活用面・留意点 |
- この分析結果は、化学分析に比べ精度が劣るので、売買・表示・提出資料・証明などの取引上の資料にはできない。
- 施肥設計や堆きゅう肥製造の品質管理などの参考値として利用できる。
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図表1 |
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図表2 |
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カテゴリ |
肥料
施肥
低コスト
分析技術
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