保冷温度がイチジク果実の軟化と植物繊維成分に及ぼす影響

タイトル 保冷温度がイチジク果実の軟化と植物繊維成分に及ぼす影響
担当機関 福岡県農業総合試験場
研究期間 1999~2000
研究担当者
発行年度 1999
要約 イチジク「蓬莱柿」の果実は、収穫後の保冷温度が摂氏15度以上の場合は硬度が急速に低下するとともにペクチン分解酵素の活性が急速に高まり、食物繊維成分の中で不溶性ペクチン質含量が減少する。保冷温度が摂氏10度以下の場合は軟化が遅れ、不溶性ペクチン質も減少しにくい。福岡県農業総合試験場・豊前分場・果樹研究室
背景・ねらい イチジクは日持ちが悪く、収穫後は軟化が急速に進行する。イチジクには機能性成分としてペクチン質やセルロースなどの食物繊維が多く含まれているが、これらの成分は細胞壁の構成成分として果実の軟化にも直接影響を及ぼす。そこで、保冷温度が果実内の食物繊維成分に及ぼす影響を明らかにして収穫後の機能特性の変化を調査するとともに、軟化との関連性についても明らかにする。
成果の内容・特徴
  1. イチジク「蓬莱柿」の果実は、収穫後の保冷温度が摂氏15度以上の場合、硬度が収穫3~4日後までに急速に低下するが、摂氏10度以下では軟化が遅れる(図1、図2)。
  2. 保冷温度が摂氏15度以上の場合は、果実内の不溶性ペクチン質含量が急激に減少するが摂氏10度以下では減少しにくい(図3、図4)。また保冷温度摂氏15度以上では、ペクチン分解酵素であるポリガラクチュロナーゼ(PG)の活性が急速に高まる(図5、図6)。
  3. 果実中の水溶性ペクチン質、ヘミセルロースおよびセルロース含量は、収穫後の保冷温度の影響が小さい(データ略)。
成果の活用面・留意点
  1. イチジク果実の収穫後の温度管理および機能性評価の参考資料として活用する。
  2. 「蓬莱柿」だけでなく、「桝井ドーフィン」の参考資料としても活用できる。
図表1 221190-1.jpg
図表2 221190-2.jpg
図表3 221190-3.jpg
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カテゴリ いちじく 温度管理 機能性 機能性成分

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