タイトル |
中山間地域における野菜ジュース用ニンジンの栽培技術 |
担当機関 |
大分県農業技術センター |
研究期間 |
1998~1999 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1999 |
要約 |
中山間地における野菜ジュース用ニンジンの栽培には、収量が多く、βカロテン含量が高い「つやべに110」を用い、7月上中旬に5cm間隔で1粒ずつ種子を封入したシードテープで播種し、160日程度生育させて収穫するとよい。大分県農業技術センター・畑地利用部、大分県農水産物加工総合指導センター
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背景・ねらい |
野菜ジュース用ニンジンは機械化が図られている省力的な品目である。そこで、中山間地における野菜ジュース用ニンジンの品種、播種期、播種方法等について検討し、栽培技術を確立する。
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成果の内容・特徴 |
- 品種は7月播種、8月播種ともに「つやべに110」が多収で、βカロテン含量も高く、優れている(表1)。
- 播種時期は7月上中旬が多収で優れ、8月中旬以降は収量が少ない。「つやべに110」のβカロテン含量は7月播種が多い(表1、表2)。8月中旬以降の播種では、パスライトのべたがけでやや増収するが、8月上旬に播いたものより収量は少ない(データ省略)。
- 7月播種では種子間隔が5[cm]から10㎝なら収量差は小さい(表2)。5㎝の種子間隔で1粒播きを行うと間引き作業の省力化が図れる(データ省略)。
- 播種後に灌水を行うと初期生育が優れ、曲がり根が少なくなるが収量に差はない(データ省略)。
- 裸種子を封入したシードテープは裸種子の直接播きに比べ発芽が遅く、発芽率も低いが、播種、間引き作業が省力的である。コート種子はシードテープより発芽が遅く、発芽率も劣る(データ省略)。
- 積算気温2000度までは肥大と積算気温との間には一定の関係が存在するが、それ以上になると積算気温との関係は小さく、栽植密度が少ないと大きくなる。単収を高めるためには、栽植密度を40株/m2程度とし、160日から180日程度の生育日数を確保するとよい(図1)。
- 品種、播種期、生育日数、株間、保温の有無に年次を加えた6アイテムについて平均根重、根数、収量それぞれを外的基準にした数量化[Ⅰ]類による分析を行った結果、平均根重、根数、収量いずれの項目も生育日数、播種期、品種の順にレンジが大きく、この順番で収量に影響する。株間やべたがけによる保温は収量にはあまり影響しない(表3)。
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成果の活用面・留意点 |
- 栽植様式は畦幅105cm、条間15cm、4条植えとした。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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カテゴリ |
加工
機械化
栽培技術
省力化
中山間地域
にんじん
播種
品種
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