タイトル |
トマト黄化葉巻ウイルス(TYLCV)によるトルコギキョウの葉巻症状 |
担当機関 |
長崎県総合農林試験場 |
研究期間 |
1985~1999 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1999 |
要約 |
TYLCVに感染したトルコギキョウは節間の短縮、葉の巻葉、舟形葉化および小型化の症状を呈する。長崎県総合農林試験場・環境部・病害虫科
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背景・ねらい |
1999年9月に琴海町のトルコギキョウにおいて節間の短縮、葉の舟形巻葉および小型化する株が発生した。また同年11月には大村市で同様の症状を示すトルコギキョウが発生した。そのため、本症状の原因を調査し、防除対策に資する。
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成果の内容・特徴 |
- 節間の短縮や巻葉等の症状を呈するトルコギキョウの葉汁液をトマト黄化葉巻ウイルス(TYLCV)特異的プライマー(配列は平成11年度研究成果情報[九州農試]に記載)を用いたPCR法により検定すると、TYLCV感染トマトと同一のおよそ1300bpのバンドが現れる(図1)。
- トマト黄化葉巻病罹病葉と琴海町および大村市のウイルス症状を呈するトルコギキョウ葉より抽出したDNAはPCR-RFLP法により、特定の同一バンドパターンを示す(図2)。
- 葉巻症状を呈したトルコギキョウからシルバーリーフコナジラミの媒介により健全トマトへ病原ウイルスは伝搬する。
- 以上の結果から、琴海町および大村市のトルコギキョウで発生したウイルス病様症状はTYLCVの感染によるものであり、節間の短縮、葉の巻葉、舟形葉化および小型化の症状を呈する(図3)。
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成果の活用面・留意点 |
- TYLCVのトマトでの発生を確認した地域では、トルコギキョウへの感染に注意する。
- 本病を媒介するシルバーリーフコナジラミの防除、発生株の除去を徹底し、発生地域の拡大および他の感染のおそれがある作物での発生を未然に防止する。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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カテゴリ |
病害虫
害虫
トマト
トルコギキョウ
防除
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