タイトル |
畦立て・マルチ後植付けによる春バレイショ栽培 |
担当機関 |
佐賀県上場営農センター |
研究期間 |
1998~1999 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1999 |
要約 |
バレイショ品種'デジマ'の春作マルチ栽培(2月下旬植付)において、 畦立て・マルチ後に野菜用半自動移植機を用いた植付けは、芽出し作業の省力化ができ、生育・収量は、慣行栽培の植付け後畦立て・マルチ栽培と同等である。佐賀県上場営農センター・畑作・経営研究室
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背景・ねらい |
慣行の春バレイショ栽培は、植付け後にマルチを行うため、出芽の際にマルチを破る芽出し作業が必要であり、多大の労力を要する。そこで、畦立て・マルチ後植付法を確立し、芽出し作業の省力化と収量の安定を図る。
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成果の内容・特徴 |
- マルチ後植付法の10a当たり作業時間は、慣行植付法の16.7時間に比べて、畦立て・マルチ、移植作業が約4.0時間、芽出し作業が約8.4時間、合計で約12.4時間(全作業時間の74%)省力化ができる(図1)。
- マルチ後植付法は、畦立て・マルチ作業に乗用トラクタ用マルチャ、移植作業に野菜用半自動移植機が各々使用できる。この場合、作付け下限面積は1.35haで、慣行植付法の10a当たり経費と同等になる(表1)。
- マルチ後植付法の商品収量は慣行植付法と同等である(図2)。
- 植付け深さ(覆土)は10cmが最適であり、半自動移植機利用の場合は植付け深さは約14cmの時、覆土は約8cmになる(図3)。
- マルチ後植付法における3月下旬の平均地温は摂氏12.3度で、慣行法に比べて摂氏1.8度 程度低く、出芽期は4日程度遅れる(データ略)。
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成果の活用面・留意点 |
- 植付け時期は、1月下旬~2月上旬では出芽や生育が遅れ収量が劣るため適用できなく、植付け後の平均地温が摂氏10度以上になる時期から植付ける。
- 雑草が多い畑では、黒マルチを使用する。
- 当地域の2月下旬植付けでは、無マルチ栽培も可能であるが、マルチ栽培は約150%の収量が得られるので、マルチ栽培が望ましい。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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カテゴリ |
病害虫
経営管理
雑草
省力化
春作
ばれいしょ
品種
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