重粘土畑基盤整備地域での春バレイショを中心とした省機械化体系営農モデル力

タイトル 重粘土畑基盤整備地域での春バレイショを中心とした省機械化体系営農モデル力
担当機関 長崎県総合農林試験場
研究期間 1999~1999
研究担当者
発行年度 1999
要約 重粘土基盤整備地域の春バレイショ、冬ニンジン、秋冬ダイコンを組み合わせた輪作体系に、異なる2つの省力機械化体系を導入した営農モデルを策定した。経営規模5haで高性能機械化体系を導入する大規模経営モデルの総労働時間は約5,700時間、農業所得は約13,400千円であり、経営規模 3haで慣行の歩行型機械化体系に一部省力機械を導入する中規模経営モデルの総労働時間は約3,400時間、農業所得は約7,300千円である。長崎県総合農林試験場・経営部・経営科
背景・ねらい 本県の畑作地域の多くは、基盤整備の遅れや過湿・過乾の土壌特性を持つ重粘土畑であることから、特に根菜類栽培では、機械作業が困難、作柄が不安定等の問題を抱えている。しかし、近年、機械導入による省力化・低コスト・軽労化を図るため、各地で基盤整備が進められている。そこで、基盤整備圃場での春バレイショ、冬ニンジン、秋冬ダイコンを組み合わせた輪作体系における新たな省力機械化体系を導入した営農モデルを策定する。
成果の内容・特徴
  1. 経営規模5haで春バレイショ5ha+冬ニンジン3ha+秋冬ダイコン2haの輪作体系に、高性能機械で組み立てた省力機械化体系を導入する大規模経営モデルと、経営規模3haで春バレイショ3ha+冬ニンジン2ha+秋冬ダイコン1haの輪作体系に、慣行の歩行型機械化体系を軸として一部省力機械を導入する中規模経営モデルの2つの営農モデルを策定した。
  2. 前提条件は、家族労働力2.2人、自作地2ha、省力機械の導入可能な基盤整備圃場、堆肥センターと灌水施設とバレイショ・ニンジンの共同選別施設の設置、機械の共同利用などである。また、大規模経営モデルでは、機械旋回場所として圃場短辺の両端に幅3mの未作付地を設置する。
  3. 大規模経営モデルの総労働時間は約5,700時間、うち雇用が約2,560時間(45%)を占め、粗収益29,654千円、農業経営費16,249千円、農業所得13,405千円(所得率45%)である。kg当たり全算入生産費は中規模モデルに比べ全品目で低くなり、また乗用管理機利用により作業姿勢の改善や作業負荷の軽減が図られる。
  4. 中規模経営モデルの総労働時間は約3,400時間、うち雇用が約550時間(16%)を占め、粗収益17,595千円、農業経営費10,329千円、農業所得7,266千円(所得率41%)である。
成果の活用面・留意点
  1. 土づくり、植付、管理作業用機械は、効率的かつ機能的な作業を行うために基盤整備地域全体を農業集落などの意思決定単位に区分したブロックでの共同利用とし、ニンジンハーベスタは、基盤整備地域全体の出荷計画に沿った収穫作業を行うために、地域全体での共同利用とする。
  2. 県内外の重粘土基盤整備地域で、省力機械化技術の導入を検討する際の指標として活用できる。
図表1 221344-1.jpg
図表2 221344-2.jpg
カテゴリ 土づくり 機械化 機械化体系 経営管理 経営モデル 軽労化 出荷調整 省力化 大規模経営 だいこん 低コスト にんじん ばれいしょ 輪作体系

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