佐賀県におけるスルホニルウレア系除草剤抵抗性雑草の発生状況と抵抗性ミゾハコベに対する除草剤の適用性

タイトル 佐賀県におけるスルホニルウレア系除草剤抵抗性雑草の発生状況と抵抗性ミゾハコベに対する除草剤の適用性
担当機関 佐賀県農業試験研究センター
研究期間 2000~2000
研究担当者 横尾浩明
三原実
山口喜久一郎
発行年度 2000
要約 佐賀県においてSU系除草剤抵抗性のアゼナ類、ミゾハコベ、キカシグサの発生が確認された。抵抗性ミゾハコベ発生水田おいて除草効果があるのはピラゾレート、プレチラクロール、ジメタメトリン、オキサジクロメホン、インダノファン、ナプロアニリドなどの成分を含む除草剤である。佐賀県農業試験研究センター・栽培技術部・作物研究室
背景・ねらい スルホニルウレア(SUと略す)系除草剤は広葉雑草に対して低濃度で除草効果が高く、多くの除草剤に成分として含まれている。しかし、1995年に北海道でSU剤の経年施用水田で除草剤の不効が確認された。佐賀県でも1999年に佐賀郡諸富町の1年生広葉雑草アゼナ類、ミゾハコベにSU剤抵抗性を示すものがあることが確認された。そこで、本県における発生の実態と抵抗性雑草に対する現行除草剤の適用性を明らかにする。
成果の内容・特徴
  1. 最近、残草が目立つようになったと報告のあった県内18地点から雑草と土を採取し、酵素反応を利用した検定やSU成分の土壌処理後の雑草発生結果から、杵島郡江北町のタケトアゼナ、小城郡芦刈町のキカシグサ、鹿島市のミゾハコベは、SU剤に抵抗性であることが分かった。(データ略)
  2. 抵抗性雑草が出現した水田では、1996年以降SU系の水稲除草剤が連用されている。(表1)
  3. 県防除基準に記載されている除草剤で、SU抵抗性ミゾハコベに効果があるのは、ピラゾレート、プレチラクロール、ジメタメトリン、オキサジクロメホン、インダノファン、ナプロアニリドなどの非SU成分を含む除草剤である。(表2)
成果の活用面・留意点
  1. 残草が認められるだけではSU剤抵抗性かどうかは判定できない。ポット試験などで雑草のSU成分除草剤に対する反応を確認する必要がある。
  2. 本情報における除草剤の適用性は、ミゾハコベ以外の草種では異なる結果を示す可能性がある。
  3. 抵抗性雑草の発生が認められた水田では、非SU系の初期剤との体系処理を行う。
  4. 雑草葉令の進展とともに効果が劣ってくるので、非SU系成分の使用時期に合わせ、なるべく早く処理を行う。
図表1 221375-1.jpg
図表2 221375-2.jpg
カテゴリ 病害虫 栽培技術 雑草 除草 除草剤 水田 抵抗性 土壌処理 防除

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