黒毛和種における育成期の濃厚飼料給与水準による肥育成績向上

タイトル 黒毛和種における育成期の濃厚飼料給与水準による肥育成績向上
担当機関 宮崎県畜産試験場
研究期間 1999~2000
研究担当者 黒木博
仁田脇一義
大木場格
発行年度 2000
要約 黒毛和種肥育素牛の育成期(12~40週齢)において、濃厚飼料の給与割合を体重比1.5%とした場合は、2.5%とした区に比べて、ロース芯面積、皮下脂肪厚等の枝肉成績で有意に優れており、脂肪交雑及び肉色についても優れる傾向にある。宮崎県畜産試験場・飼養部・肉用牛科
背景・ねらい 黒毛和種肥育素牛の育成段階の管理がその後の肥育成績に大きく影響することはよく知られており、育成期に効率的な素牛の飼養管理が求められている。そこで肥育素牛の適正な栄養管理について検討するため、育成期の濃厚飼料の給与量の違いが発育等に及ぼす影響について調査するとともに、その後の肥育及び枝肉成績に及ぼす影響について調査した。
成果の内容・特徴 黒毛和種雄子牛8頭を用いて生後12から40週齢まで粗飼料(チモシー乾草)は飽食として濃厚飼料(TDN70%)の給与割合を体重比の1.5%(1.5%区)と2.5%(2.5%区)を給与した。その後各区それぞれの4頭を用いて10ヶ月齢以後の肥育期には濃厚飼料を20週まで体重比1.5%に制限給餌し以後飽食とし、28ヶ月齢でと殺した。
  1. 育成期においては1.5%区は2.5%区に比べて増体重は小さいが、皮下脂肪および筋間脂肪厚は薄い傾向にある。(表1・表2・表3・表4)
  2. 1.5%区は、その後の肥育成績(10~28ヶ月齢)において2.5%区に比べて肥育後期の日増体重が優れ終了時体重には差ない。(表5)
  3. ロース芯面積、枝肉歩留まり及び皮下脂肪等の枝肉成績は、1.5%区が有意に優れる。(表6)
  4. 脂肪交雑及び肉色等の肉質も1.5%区が優れる傾向を示す。(表6)
成果の活用面・留意点
  1. 肉用牛繁殖経営農家における効率的な子牛飼養管理技術として活用できる。
  2. 一貫経営において肥育牛の飼養管理技術として活用できる。
  3. 子牛せり市等では十分な購買者への理解が必要である。
  4. 育成期における粗飼料は良質な場合(チモシー乾草等)特に効果が期待できる。
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カテゴリ 経営管理 飼育技術 せり 肉牛 繁殖性改善

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