施設栽培ブドウ「紫玉」の無核化栽培による早熟化と品質向上

タイトル 施設栽培ブドウ「紫玉」の無核化栽培による早熟化と品質向上
担当機関 佐賀県果樹試験場
研究期間 2000~2004
研究担当者 稲富和弘
松瀬政司
福田浩幸
発行年度 2000
要約 無核化栽培された「紫玉」は、「巨峰」に比べ糖度が高く、着色が良好で「巨峰」より20日程度早く収穫できる。また、1房450~500gの果実生産が可能であり、10a当たり収量は1.7t程度である。
背景・ねらい 佐賀県におけるブドウ栽培は,5月に収穫する早期加温ハウス栽培を除き,梅雨期の長雨・日照不足,夜間の高温等の影響による着色の遅れや商品性の低下が問題となっている。そこで、このような気象条件下でも着色が良く,早期収穫が可能で高収量が確保できる品種「紫玉」の無核化栽培技術を確立し、着色等果実品質の向上と成熟期の促進を図る。
成果の内容・特徴
  1. 「紫玉」は「巨峰」より糖度は高く、減酸は早い(図1、図2)。また、「紫玉」の着色始めは「巨峰」より約10日早い(表2)。
  2. 収穫時の果実品質は糖度、着色とも「紫玉」が高い。果房重は「紫玉」、「巨峰」間に大きな差はなく450~500gの果房となる。また、一粒重は「紫玉」がやや小さい(表1)。
  3. 収穫時の着色割合は、カラーチャート値10以上の着色良好な果房が「巨峰」は約50%であったが「紫玉」は約70%である(図3)。
  4. 1m2あたり着房数と平均果房重から算出した10a当たり推定収量は、「巨峰」、「紫玉」ともに約1.7tとなる(データ略)。
成果の活用面・留意点
  1. 無核化処理は1回目を満開期に、2回目は1回目処理の10日後に実施する。いずれも果房浸漬処理とし、濃度は1回目がジベレリン25ppm+フルメット5ppm、2回目はジベレリン25ppmで行う。
  2. 1月下旬から2月に加温を開始し、着色不良となりやすい6~7月に成熟期を迎える作型のハウス栽培に適用する。
図表1 221468-1.jpg
図表2 221468-2.jpg
図表3 221468-3.jpg
図表4 221468-4.jpg
図表5 221468-5.jpg
カテゴリ カラー 栽培技術 施設栽培 品種 ぶどう

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