加温栽培ナシ「幸水」におけるパクロブトラゾール水和剤利用による新梢管理

タイトル 加温栽培ナシ「幸水」におけるパクロブトラゾール水和剤利用による新梢管理
担当機関 佐賀県果樹試験場
研究期間 2000~2000
研究担当者 稲富和弘
松瀬政司
福田浩幸
発行年度 2000
要約 加温栽培「幸水」において満開後40~50日に果叢部より発生した新梢を果叢葉を残して除去し、切り口にパクロブトラゾール水和剤(成分21.5%)1000倍液を塗布することにより、除去部からの新梢の再伸長を抑制し、花芽の着生を促進する。佐賀県果樹試験場・落葉果樹研究室
背景・ねらい 加温ハウス栽培の「幸水」では生育期後半の新梢の徒長的な伸長により、果叢葉の早期落葉やそれに伴う果実肥大の鈍化が大きな問題となっている。現在、果叢部から伸長した新梢の除去を行っているが、殆ど再伸長して、その効果が上がっていない。そこで、パクロブトラゾール水和剤の切り口への塗布による新梢の再伸長の抑制効果について検討した。
成果の内容・特徴
  1. いずれの処理濃度でもパクロブトラゾール水和剤区は対照区より新梢の再伸長率が低い。特にパクロブトラゾール水和剤1000倍区がもっとも再伸長抑制効果が高い(表2)。
  2. 処理果叢の枯死率はパクロブトラゾール500倍区がもっとも高くなる(表1)。
  3. 不完全花芽率(ボケ芽の発生率)はパクロブトラゾール500倍区がもっとも高く、1000倍区がもっとも低い。また、いずれの処理においても満開後50日以降の処理で高くなる(表1,表2,表3)。
  4. パクロブトラゾール処理を行わず新梢除去のみを行う場合は、再伸長が少なく、不完全花芽の発生率の低い満開後30日が良い(表4)。
成果の活用面・留意点
  1. 本薬剤はナシでは使用登録がないので現状では普及できない。
  2. ナシにおいては、新梢の伸長抑制効果の品種間の差が大きく、今後、他の品種においてもさらに検討する必要がある。
図表1 221479-1.jpg
図表2 221479-2.jpg
図表3 221479-3.jpg
図表4 221479-4.jpg
カテゴリ 品種 薬剤

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