アスチルベの株の低温処理、長期貯蔵による10〜5月出し栽培法

タイトル アスチルベの株の低温処理、長期貯蔵による10〜5月出し栽培法
担当機関 福岡県農業総合試験場
研究期間 1998~2000
研究担当者 黒柳直彦
松井洋
谷川孝弘
國武利浩
発行年度 2000
要約 アスチルベは、株を摂氏-2度で長期貯蔵したり、摂氏2度で低温処理または自然低温に遭遇させて無加温または加温栽培することにより、10月から5月まで開花させることができ、露地季咲きの6月と合わせ、切り花の出荷期を拡大することができる。福岡県農業総合試験場・野菜花き部・花き花木研究室
背景・ねらい アスチルベは、花色が豊富であることから花壇用や鉢物として利用されてきたが、切り花では日持ちが悪いことから需要が少なく、作型は、無加温栽培や露地季咲きでの4月から6月出しが中心であった。しかし、近年、品質保持剤の利用により切り花の日持ちが改善されたことから、切り花としての新たな需要が期待されている。そこで、株の長期貯蔵や低温処理技術等を活用して作期を拡大し長期出荷技術を確立する。
成果の内容・特徴
  1. 10月から2月出し栽培は、12月に掘り上げた株を摂氏-2度で長期貯蔵後、翌年の8月下旬から10月下旬に定植して夜間最低気温摂氏10度で栽培する(図1)。株の長期貯蔵は、湿らせたオガクズ(オガクズ:水の容積比16:1)に株を埋設し、全体をポリエチレンフィルムに包んで貯蔵すると開花株率が高く、切り花品質がよい(表1)。
  2. 2月から4月出しは、株を掘り上げて摂氏2度で5週間から7週間低温処理した後、11月上旬から12月上旬に定植し、夜間最低気温摂氏10度で栽培する(図1)。
  3. 4月から5月出しは、施設内に定植した株を自然低温に遭わせた後、早生品種では1月下旬、晩生品種では2月上旬から夜間最低気温摂氏10度で栽培する(図1)。
成果の活用面・留意点
  1. 切り花栽培地域における新規導入品目として活用できる。
  2. 切り花用品種としては、「ワシントン」(白)や「グロリアパープレア」(桃)など、切り花長が長く、株当たり切り花本数が多いものを利用する。
  3. 摂氏-2度で長期貯蔵した株は、出庫後、日陰で自然解凍し翌日定植する。
図表1 221509-1.jpg
図表2 221509-2.jpg
カテゴリ アスチルベ 栽培技術 出荷調整 長期保存・貯蔵 品質保持 品種

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