トマトのセル成型苗低段密植高糖度栽培

タイトル トマトのセル成型苗低段密植高糖度栽培
担当機関 長崎県総合農林試験場
研究期間 2000~2000
研究担当者 居村 正博
発行年度 2000
要約 簡易な隔離床を利用したトマトの低段密植栽培で、セル成型苗を直接定植することにより、育苗の省力化が図られ、開花も早まり、高糖度果実の生産及び環境にやさしい湛水太陽熱土壌消毒処理が可能となる。長崎県総合農林試験場・野菜花き部・野菜科
背景・ねらい トマトにおいて、臭化メチル代替に伴う土壌消毒方法や育苗の省力化・分業化及び高価格が期待できる付加価値の高い果実生産の技術確立が急務となっている。このため、浅床の簡易な隔離床を利用し、土壌消毒方法の改善並びに低段密植栽培条件下で128穴セル成型苗の直接定植栽培による2次育苗の省力及び高糖度果実の生産技術を確立する。
成果の内容・特徴
  1. 長崎県型イチゴ高設栽培システムの内なり様式発砲スチロール製容器に、排水良好な専用培土を入れた隔離床(内幅65cm、内深10cm)を用いることにより、省力で環境にやさしい湛水太陽熱土壌消毒処理(1日当たり摂氏60度を5時間程度確保)が可能となる(図1)。
  2. 128穴セル成型苗を直接定植することで、地床でポット苗を定植する場合よりも育苗・定植作業が省力となり、開花日が1段果房で6日程度、2~3段果房で16日程度早進化される(表1)。
  3. a当たり440株の密植栽培(株間30cm、2条植)ができ、3段で摘心し垂直誘引することにより、誘引作業が省力される。
  4. 果実糖度(ブリックス)は、品種「優美」で9程度、「ハウス桃太郎」で7.6程度の高糖度果実が生産できる(表2)。
  5. 高糖度果実の総収量はa当たり「ハウス桃太郎」で440kg、「優美」で473kg程度となる(表3)。
成果の活用面・留意点
  1. 摘葉等により果実への採光をよくする。
  2. 灌水及び同時施肥時の水量は、セル成型苗定植後は葉水程度、その後は、100株当たり3段着果までは50L程度、着果後30~40L程度を目安とする。
  3. 長崎県型イチゴベンチ栽培システムの内なり様式の隔離床で活用する。
図表1 221522-1.jpg
図表2 221522-2.jpg
図表3 221522-3.jpg
図表4 221522-4.jpg
カテゴリ 育苗 いちご 栽培技術 栽培条件 省力化 施肥 土壌消毒 トマト 品種

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