タイトル |
土壌懸濁液を用いた土壌細菌群集の多様性評価法 |
担当機関 |
熊本県農業研究センター |
研究期間 |
2000~2000 |
研究担当者 |
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発行年度 |
2000 |
要約 |
土壌細菌群集の多様性を簡易に評価する方法として、土壌希釈液を9300Gで遠心分離した沈殿物の懸濁液をBiologMicroPlateに注入する方法が有効である。熊本県農業研究センター・農産園芸研究所・土壌肥料部
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背景・ねらい |
土壌微生物の評価法の一つとして炭素源利用パターンに基づく土壌細菌群集の多様性評価法がある。この多様性指数と培養可能な生菌数との論理積は、土壌病害抑止力と非常に高い相関を示すことから注目されるところである。しかし、この方法では1回の分析に培養・増殖等のため1週間の期間が必要で、また、その時に菌を増殖する作業や菌体懸濁液作成に手間がかかり4サンプルしか処理できないなどの問題点がある(図1)。そこで、各種の殺菌処理した土壌を用い、土壌希釈液を9300Gで遠心分離することにより洗浄した土壌の懸濁液を直接BiologMicroPlateに注入したときの吸光度により土壌細菌群集の多様性を簡易に評価する方法について検討した(図2、表1)。
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成果の内容・特徴 |
- 本法で測定したBiologMicroPlateのA1ウェルの吸光度は0.060であり、発色は認められず、土壌中成分の中でウェルの発色に影響を与える成分は除かれる(表2)。
- 本法によって求められる吸光度の平均値と標準偏差の合計値は、従来法による土壌細菌群集多様性指数と相関が高く(r=-0.80**、r2=0.63)、評価法として利用できる(図3)。
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成果の活用面・留意点 |
- この結果は、1種類の土壌を用いて人為的に土壌細菌群集の多様性指数を変えて行ったものであり、他の土壌では新たな検討が必要である。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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図表5 |
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カテゴリ |
肥料
シカ
土壌管理技術
評価法
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