タイトル |
大麦の加工適性に栽培管理や粒厚が及ぼす影響 |
担当機関 |
佐賀農業センター |
研究期間 |
1999~2000 |
研究担当者 |
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発行年度 |
2000 |
要約 |
大粒大麦の加工適性を決定する白度と搗精時間(硬度)は、出穂後一定期間は日数の経過と共に向上する。横断面の硬質部(ガラス質部)割合が少なく、粒厚が大きく、窒素施肥量が少ないと加工適性は優れる傾向にある。佐賀農業センター・企画流通部・流通利用研究室
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背景・ねらい |
大粒大麦は、実需者から硬度(搗精時間)と白度の各50点からなる100点満点の精麦加工適性評価基準で評価されている。民間流通に伴ない、これまで以上に白度と硬度の向上が望まれる。そこで、大粒大麦の加工適性に播種時期等が及ぼす影響を明らかにする。また、登熟の程度(出穂後日数)、粒厚、硬質部割合等との加工適性を明らかにする。
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成果の内容・特徴 |
- 「ニシノホシ」は「ニシノチカラ」に比べ、搗精時間が短く白度が大きく、加工適性に優れる。(表1)
- 粒厚が大きいと白度は高く搗精時間は短く加工適性に優れる。(図1)
- 登熟の進展と共に加工適性も向上し、成熟するとほぼ一定となる。このため、枯れ熟れのように登熟が中途で終わると加工適性は劣る。(図2,図3)
- 麦粒横断面の硬質部(ガラス質部)割合が大きいと、白度が小さく搗精時間は長くなり、加工適性は劣る。「ニシノホシ」では窒素施肥量が多いと白度が小さく搗精時間は長いが、4~8kg(/10a)では追肥窒素施肥量とに相関は認められない。(表2)
- 11月下旬から12月中旬迄では、播種時期が早い方が白度が大きく搗精時間は短く、加工適性は優れる傾向となる。(表1)
- 搗精した粒を吸水させると白度が低下することから、降雨により白度が低下することも推定される。(データ略)
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成果の活用面・留意点 |
- 外観による成熟期(収穫適期)と加工適性からの成熟期にはややずれがあり、登熟が良好な場合でそのずれは大きい。
- 「ニシノチカラ」も「ニシノホシ」と同様の傾向である。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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図表5 |
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カテゴリ |
大麦
加工適性
栽培技術
施肥
播種
評価基準
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