鹿児島県における飼料イネの品種(系統)別乾物収量と飼料特性

タイトル 鹿児島県における飼料イネの品種(系統)別乾物収量と飼料特性
担当機関 鹿児島県畜産試験場
研究期間 2000~2003
研究担当者
発行年度 2001
要約 飼料イネの乾物収量は、4品種(系統)とも平均1,300kg/10a以上であり、生育ステージが進むにつれて粗蛋白質、粗脂肪が低下し、可溶無窒素物が増加する。またサイレージについては、Vスコアによる発酵品質評価が4品種とも可以上となる。乾草中のβ-カロチンは調製保存後、約1ヶ月で半分に減少する。
背景・ねらい 飼料イネは湿潤地での栽培が可能であり、高温湿潤の気候を有する西南暖地での飼料安定生産に貢献すると期待される。しかし、飼料イネの栽培方法や調製方法は確立されておらず、飼料品質や栄養価及び利用方法も明らかでない。そこで、飼料イネの栽培、調製、飼料成分について明らかにする。
成果の内容・特徴
  1. 黄熟期での乾物収量は移植区でスプライス>KB3506>西海203号>テテップ、直播区ではスプライス>テテップ>西海203号>KB3506である(表1)。4品種(系統)とも直播区より移植区で多収である(表1)。
  2. 品種(系統)、播種時期、刈り取り時期別による飼料成分組成については、粗蛋白質、粗脂肪はステージが進むにつれて低下するが、可溶無窒素物はステージが進むほど高くなる(表2)。また、推定TDN含量は49~54%となる(表2)。
  3. Vスコアによるサイレージの品質評価は、スプライスが61点で可、西海203号が94点で良、KB3506が93点で良、テテップが85点で良である(表3)。
  4. 調製直後の乾草中のβ-カロチン含量は1.85~4.22mg/kgと品種による違いがみられ、4品種(系統)とも保存1ヶ月目で調製直後の半分以下に減少する(表4)。
成果の活用面・留意点
  1. 西南暖地における飼料イネ栽培~利用の指針として利用できる。
  2. 本成果は家畜への給与の参考とはなるが、栄養価は推定値であり、実際の給与に際しては飼料分析等を行う必要がある。
図表1 221727-1.jpg
図表2 221727-2.jpg
図表3 221727-3.jpg
図表4 221727-4.jpg
カテゴリ 播種 品種

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