自動計数機能付き昆虫誘殺装置(ムシダス)における殺虫用ローラーの開発と効果の確認

タイトル 自動計数機能付き昆虫誘殺装置(ムシダス)における殺虫用ローラーの開発と効果の確認
担当機関 鹿児島農試
研究期間 1999~1999
研究担当者
発行年度 2001
要約 性フェロモンを利用した自動計数機能付き昆虫誘殺装置の殺虫用ローラーの効果は,ハスモンヨトウの死亡率および翅の損傷率の合計が95%以上となる。さらに,見かけ上,正常なハスモンヨトウでも再飛翔が不可能で,24時間以内にすべて死亡する。
キーワード 性フェロモン,自動計数機能付き昆虫誘殺装置(ムシダス),殺虫用ローラー,ハスモンヨトウ
背景・ねらい 性フェロモントラップは,現在,害虫の発生予察に幅広く使われている。しかし,より精度の高い発生予察を行うためには,毎日の誘殺虫数調査や調査地点の増設が必要であり,各地の誘殺データの迅速な収集と処理を行うには多大な労力を必要とする。そこで,性フェロモンを利用した自動計数機能付き昆虫誘殺装置(以下ムシダスとする)を開発し,ハスモンヨトウを対象にしてその計数精度を検討する。その結果,発生消長は既存のファネルトラップと比較して,誘殺ピークが一致し,誘殺数も誤差がほとんどない(九州農業研究成果情報15427-428)。誘殺虫の処理を省略することを目的に殺虫ローラーを開発し,今回はハスモンヨトウに対する効果について検討する。
成果の内容・特徴
  1. ムシダスの機構は,性フェロモンに誘引された成虫が性フェロモンの周囲にある電極に接触することにより,一時的なショックで落下する。落下した成虫がロート状の誘導部を通って一対の計数用ローラー電極間を通過するときにスパークする。さらに,計数用電極間を通過した成虫が一対の殺虫用ローラーを通過し,外部へ排出されるシステムである。
  2. 殺虫用ローラーを通過後のハスモンヨトウの死亡率および翅の損傷率は95%以上(表1)で,見かけ上,正常なハスモンヨトウも24時間以内にすべて死亡する(表2)。
  3. 殺虫用ローラーを通過後,見かけ上,正常なハスモンヨトウは再飛翔できない(表3)。
成果の活用面・留意点
  1. 殺虫用ローラーを使用することで,誘殺虫を処理する必要がなくなる。
  2. 殺虫用ローラーの効果の確認はハスモンヨトウのみであり,他の害虫についても今後検討する必要がある。
図表1 221860-1.jpg
図表2 221860-2.jpg
図表3 221860-3.jpg
カテゴリ 害虫 性フェロモン

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