イチゴ果実の硬度低下とペクチンの関係

タイトル イチゴ果実の硬度低下とペクチンの関係
担当機関 佐賀県農業試験研究セ
研究期間 1998~2000
研究担当者
発行年度 2001
要約 イチゴ果実の成熟に伴う硬度低下には水溶性ペクチンの割合の増加と水不溶性ペクチンの割合の低下、および、ペクチン含有率の低下が関与している。一方、貯蔵中の硬度低下はペクチン含有率の減少が関与している。
キーワード イチゴ、ペクチン、成熟、硬度
背景・ねらい 成熟及び追熟に伴うイチゴ果実の軟化は、痛み果を発生させ、収穫後の品質低下を招くため、流通上の大きな問題となっている。そこで、イチゴ果実の軟化機構を解明するために細胞壁成分であるペクチンについて検討する。
成果の内容・特徴
  1. 果実硬度は、成熟が進むほど、また、貯蔵温度が高いほど低下する(表1、表2)。
  2. 水溶性ペクチンの割合は、緑色果では低いが、成熟に伴い大幅に増加する(図1)。
  3. 水不溶性ペクチンのうち、塩酸可溶性ペクチン(セルロースなどと結合したペクチン)の割合は生育が進むにつれて低下し、ヘキサメタリン酸可溶性ペクチン(多価陽イオンと結合したペクチン)と水酸化ナトリウム可溶性ペクチン(その他の水不溶性ペクチン)は成熟ステージの違いによる大きな変化は認められない(図1)。
  4. ペクチン含有率は成熟が進むにつれて低下し、特に塩酸可溶性ペクチンの含有率が大きく低下する(図1)。
  5. 貯蔵温度の違いによる各ペクチン含有率は貯蔵温度が高いほど減少するが、ペクチンの組成比には大きな変化は認められない(図2)。
成果の活用面・留意点
  1. 品種は「とよのか」を用い、3月に調査した結果である。
  2. 貯蔵試験は完全着色果を用い、摂氏3度で1日間予冷後、各温度で5日間貯蔵した。
図表1 221908-1.jpg
図表2 221908-2.jpg
図表3 221908-3.jpg
図表4 221908-4.jpg
カテゴリ いちご 品種

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